2023/05/23

ヘルタ:ブンデス2部降格もニーダーレヒナーとダルダイは残留の流れ

©️IMAGO/Eibner

 ブンデス2部への降格は深刻な財政難に喘ぐヘルタ・ベルリンにとって、更なる苦境へと追い込むものだ。すくなくともドイツサッカーリーグ機構がブンデスリーガの国内外におけるマーケティングの分配金という点だけでみても、およそ2700万ユーロの減収がみこまれるのである。そのためヴェーバー競技部門担当とノイエンドルフ育成・有資格部門担当には、膨れ上がった人件費の整理・削減とともにチームの大改革・再編成が求められているところ。

 無論そこでは若手選手の積極登用が重要な位置を占めてくることになり、例えばブンデス3部マンハイムにレンタルしていたマルティン・ヴィンクラー(20:今季30試合9得点4アシスト)、ブンデス2部ブラウンシュヴァイクにレンタルしていたライナス・ゲヒター(19:今季5試合)は、イブラヒム・マザ(17歳:ヘルタユース)とともに、より多くの出場機会を与えることを視野にいれている模様。さらにマルトン・ダルダイも残留を希望しているようで、特にダルダイ監督の息子でヘルタでプロへの階段を登ってきた守備のオールラウンダーは、まさにヘルタの代表的存在となる21歳だ。「とはいえ11人のユース選手で戦うわけにもいかない。それで2部では戦えない」とヴェーバー氏は強調する。

ニーダーレヒナーも残留の意思、ミッテルシュテートとエンガンカムには期待感

 ひとまずは詳細な分析を行いどのような立て直しをはかっていくかを検討していくことになるが、ただ「ここには素晴らしいファンがいて、素晴らしい街があり、そして素晴らしい施設がある。ここで取り組む価値は十分にある」と選手たちに訴えることへの期待感もあるだろう。キッカーが得た情報によれば例えばフロリアン・ニーダーレヒナーは、すでにボーフム戦の前から降格しても残留する旨を明かしていたようで、特にかつてフライブルクでブンデス2部を経験、そこで1部復帰を果たした経験もヘルタにとっては貴重なものとなるはずだ。なお1月に延長したミッテルシュテートの契約には降格時80万ユーロでの例外条項が付随。後半戦で印象的な活躍をみせたエンガンカム(2025年までの契約)と共に、まだ今後は未定だが、いずれも残留への期待感は降格にも関わらずもたれている模様。

クリステンセンは「自分だけで決められない」

 また同じく調子を取り戻してきたクリステンセンについては、「自分だけで決められないことだし難しい」と述べており、当分レアルからの声はかからないだろうが、それでもイングランドの市場が開かれているようだ。さらにキッカーが得た情報によれば、オマル・アルデレーテについては、レンタル先のヘタフェに完全移籍することが確定。2022年夏に2025年までの契約でバーゼルから加入した、26歳の移籍金額は400万ユーロとみられる。加えて母国アルゼンチンのラプラタにレンタルで帰国したサンチアゴ・アスカシバルについても、ブンデス通算105試合(ヘルタでは49試合)に出場する25歳のMFの買取オプションは行使された。

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