2022/09/08

不振のリヴァプールが迎えた正念場、クロップ監督は「「普段やってきたこと」を要求

©️Getty Images

 決してサッカーでは一人の力だけで勝てることなどない。それはフィルジル・ファン・ダイクのような巨人でさえ小さく見えてしまうほど、火曜夜のリヴァプールFCの戦いぶりは、SSCナポリの猛攻を前にほぼ抗う術さえ見出せない姿を露呈するものだった。個人的にも組織的にも過去称賛の言葉が浴びせられてきた、ファン・ダイクを中心とするリヴァプールの守備だが、特にワナルドゥムの後継となるはずのティアゴの離脱、また主将ジョーダン・ヘンダーソンの欠場など特に中盤で脆さがみえており、数少ない光明のハーヴェイ・エリオットも、まだバランサーとしての役割を果たせているとまではいいきれない。

 だが改善すべき課題が山積みの中で、特に気になるのはエリオットら若手が奮起しても、往年の主力選手たちが、期待されたパフォーマンスを発揮できていない状況自体にある。攻撃の大黒柱モハメド・サラーは、長年の相棒サディオ・マネがバイエルンに移籍し、フレッシュさとシャープさが欠けた印象を与えているところ。アレクサンダー=アーノルドも守備面で精彩を欠き、守備の大黒柱ファン・ダイクの牙城も崩れはじめて久しく、相棒ジョー・ゴメスはナポリの夜でも力を出しきれていない。「普段やってきたことをやること」を選手たちに要求した指揮官。リヴァプールが敗れた相手は走力性でも激しさでもチームとして上回っており、そういうことはリヴァプールでは久しく見られなかったものだ。

 例えば2020/21シーズンでは守備陣の相次いで離脱者が出たことで、その対応に大いに追われたこともある。だがむしろ今回の1966年以来となる国際舞台での完敗劇は、決して負傷離脱選手のことだけを理由にできるものではない。確かにこれまでにもリヴァプール就任以来、クロップ監督はチームの立て直しに取り組んできたが、今回の不振はクロップ監督就任時を彷彿とさせるものではないだろうか。この印象が正しいものとなるか、それはこれから迎えるアヤックス、チェルシー、アーセナル、マンチェスター・シティと、強豪ぞろいの対戦が控える今後数週間で見えてくるだろう。

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