2022/10/18

晩秋に差し掛かった頃、遂にバロンドールを手にしたカリム・ベンゼマ

©️AFP via Getty Images

 自身の憧れの選手であった異色のブラジル人ストライカー、ロナウドが初めてバロンドールを受賞した21歳の時、カリム・ベンゼマはオリンピック・リヨンからレアル・マドリードへの移籍を決断した。そしてそこでは同じロナウドの名前をもつストライカー、クリスチアーノ・ロナウドと対面することになる。まるでセンターフォワードのようなプレーをみせるウィンガーとのプレーにより、「僕は得点を決めるという魂を捨てた」と、かつてベンゼマは振り返った。「彼と一緒にプレーするために、僕は自分のプレースタイルを変えたんだ」

 だがそんな無私の想いはなかなか全てのファンからの理解を得られず、あくまで成功の保証人はCR7であり、ベンゼマはアクセサリーとみなされることもしばしば。バロンドールにそのロナウドが立つ度、脇役に徹するベンゼマには批判の声がつきまとうことになるのだが、一方でもっと得点を取れるはずとゴンサロ・イグアイン、アルバロ・モラタ、ルカ・ヨヴィッチなどが加入するも、2009年以降でベンゼマからポジションを奪った選手はただ1人として存在しない。

 そんな中で30歳を迎えた2018年夏、突如として脇役から主役に立つチャンスが巡ってきた。クリスチアーノ・ロナウドがレアル・マドリードから退団。ユベントス・トリノへと移籍することになったのである。だがレアルはその”ロナウド不在”の最初の1年で不遇の時を過ごし、その結果で巨額を当時チェルシーから、エデン・アザールを迎え入れることになるのだが、最終的に再びレアルに勝利をもたらすことになる存在は、クロスを上げると必ずその期待に応えてくれる「キング・カリム」に他ならなかった。

 「新たなCR7不在」でもベンゼマはレアルに、2020年に再びタイトルをもたらすと、2022年には本来キャリアの晩期に差し掛かった頃に大ブレイク。リーグ戦でもチャンピオンズリーグでもゴールを量産し、遂にCL優勝へと導くことに成功する。そして晴れて34歳となった2022年のまさに晩秋に差し掛かった頃、クリスチアーノ・ロナウドでさえ経験したことのない圧倒的支持を得て、カリム・ベンゼマはバロンドール受賞を果たしている。

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