2023/01/31
ブライトン戦で再認識させた、リヴァプール不振の根深さ

©️IMAGO/Offside Sports Photography
プレミアリーグではここまで9位と期待値を大きく下回っている、リヴァプールFC。そして土曜日に行われたFA杯においてはブライトンの前に、審判による幸運な判断も味方つけながら、1−2での敗退を喫することになった。ただ地元紙リヴァプール・エコーが不安視していたのは、むしろ試合後での選手たちの無気力な姿。チームの不協和音を危惧する声も囁かれる事態に、クロップ監督は「姿勢という点では何人かはなっていないところがあった」としつつも、不協和音に関しては「それはない。それは明言できる。ただそう見えてしまったのであれば申し訳なく思うが」とコメント。
ただ不協和音が囁かれるようになった背景には、例えばこの試合での最終局面において、リヴァプールらしくないリスキーなタックルなどが幾度も見受けられており、むしろ後半82分にコナーテが見せた緊急停止ギリギリのプレーや、後半86分のファビーニョによる中盤での蹴りに至っては退場を宣告されても文句は言えなかったことだろう。それでも最終的には三苫薫のロスタイム弾によって敗戦を喫することにはなるのだが・・・。ファビーニョについては「あれはクールではない」、決勝弾へのセットプレーに繋がったロバートソンのファウルには「フラストレーション」を口にした指揮官は、とりわけ2失点ともにセットプレーだったことについても、「あれではダメなんだよ」と反省しきり。
これでリヴァプールは直近の6試合でわずかに1勝となり、あとは2月にディフェンディングチャンピオン、レアル・マドリードとの一戦を迎えるチャンピオンズリーグだけが、唯一タイトル獲得のチャンスとなってしまった。「でも確かに我々は正しい方向に向かって前進をしているところだよ。もうそれを聞きたくはない気持ちかもしれないがね。でも本当にそうなんだ」とクロップ監督。実際に前回の対戦(0−3)でみせたものよりは前進はしている。「今回の試合で仮に我々が勝利をおさめていたとしても、決して誰も驚かなかったはずだ」とうロップ監督は言葉を続けたのだが、それはすなわち如何に現在のリヴァプールがタイトル獲得まで、どれほど遠い距離にまだあるかを如実に表現した言葉だともいえる。