2023/02/04
ベンフィカのルイ・コスタ会長、エンソ・フェルナンデスに「あんな選手いらない」

©️imago images/Getty Images
ベンフィカ・リスボンはこの冬にワールドカップ優勝を果たしたばかりのエンソ・フェルナンデスを、チェルシーFCへとプレミア史上最高金額(1億2100万ユーロ)で売却する判断をくだした。だがそこでルイ・コスタ会長が選択した同選手への惜別の言葉は、むしろ辛辣なものとなっている。
わずか半年で別れを告げることになった同選手対して、ポルトガルや英国メディアによると、「残留を望まない選手のために、悲しむ必要などない」とコメント。これは木曜夜に行われたイベントでの発言のようで、「チェルシーが出現した時に、もはや彼を翻意させるのは不可能な状況となっていたんだ」と語ったという。そしてどうやらチェルシーと共に「我々はせめて今シーズンいっぱいまで、彼が金銭的に損害を被らないよう提案した」ものの、「エンソはとにかくチームから出て行きたかった。それはあまりに明確だった」と言葉を続けた。
残留に向けてあらゆる手を尽くしながら、「ベンフィカではもうプレーしない、その可能性は皆無だと言われたのは、その時のことだよ。そんな選手なんて、もう二度とうちのロッカールームに入ることは許されない。私はむしろ良心の呵責を感じている。ベンフィカファンの皆さんと同じく悲しみを感じている。だがファンとして、そして会長として、もうこんな選手は不要だと思ったのだ」とルイ・コスタ会長。一方で2031年まで契約を締結した、チェルシーのポッター会長は「ファイター」として人間性については「え?そんなこと全く気にしていないよ」と語っている。
チェルシー、オーバメヤンやCLでメンバー外に
ちなみに今冬も爆買いを続けたチェルシーでは、チャンピオンズリーグの後半戦に向けて3人のみの新戦力を登録可能となっており、それは以前からも誰になるのか注目されていたが、最終的にはフェルナンデス(ベンフィカ、1億2100万ユーロ)、ムドリク(ドネツク、7000万ユーロ)、ジョアン・フェリックス(アトレティコ、レンタル)が登録。一方でポッター監督はピエル=エメリク・オーバメヤンを外した。そのほかCLメンバー外は、新加入のブノワ・バディアシル(21)、ノニ・マドゥエケ(20)、アンドレイ・サントス(18)、ダヴィド・ダトロ・フォファナ(20)。
クロップ監督「どうやって、あれだけの補強が可能だったのか」
逆にチェルシーと同様に苦しいシーズンが続くも、今冬はコディ・ガクポのみの獲得となったリヴァプールのクロップ監督は、記者からの質問に「ビジネスの部分はよくわからない。どうやってあれほどの購入が可能なのか。それは私にはよくわからない。」としつつ、獲得した選手たちについては「皆がいい選手。そのことについては獲得を祝福したい」とコメント。ただこれから監督仲間であるポッター監督には、肥大化したスター軍団のケアという難しいタスクが待っており、「(オーナーの)ベーリー氏は余りきにしなかったのだろうね」と笑顔。「そのうちその真価を発揮する時がくるだろう。それが具体的にいつからかはわからないが」と言葉を続けた。
チェルシー、共同スポーツディレクター体制スタート
なおそのチェルシーでは選手のみならず競技部門のスタッフについても増強をはかった。ローレンス・スチュワート氏とポール・ウィンスタンリー氏が共に、共同スポーツディレクターとして就任。クラブ側によれば「ユース、スカウト、リクルーティング、データを含めた競技全体」を統括することになるという。そしてポッター監督やコーチ陣と密に連携をとり「トップチームのサポート」をすることが期待されているとのことだ。なお11月にブライトンから招聘が発表されていた後者に対して、RBグループでのスカウトを経てASモナコから来週より仕事をはじめる前者については、特に10月発表時点でTD就任が噂されていたものの、RBライプツィヒからクリストファー・ヴィヴェル氏をTDとして招聘した経緯がある。