2023/02/15

CL決勝時の騒動でUEFAが謝罪、リヴァプール側は歓迎と警告

©︎ IMAGO/PA Images

 2022年5月28日、パリのスタッド・フランスにて行われたCL決勝レアル・マドリードvsリヴァプール戦において、試合前に特にリヴァプールのファンが入場エリアで長蛇の列をできたため、大混雑が発生。治安部隊が介入して催涙ガスや唐辛子スプレーなども使用した結果、負傷者238人、逮捕者105人を出す自体にまで発展し、30分遅れでの試合開始の運びとなっていた。当初これで非難を受けていたのはリヴァプールファンだったのだが、独立専門員会がまとめた報告書によると主な責任はむしろ調査を依頼したUEFA側にあり、逆にリヴァプールファンの行動によって致命的な災害を防いだとの結論が導き出されている。

 確かにロシアによるウクライナ侵攻に伴い、会場がサンクトペテルブルクからパリに急遽変更されたことが事態を悪化させたとの見方もあるが、改めてUEFA側はこれを教訓とすることを確約し、特にリヴァプールのファンに対して謝罪。「自分たちの調査結果と比較し、長期的に決勝戦での手続きをより良いものにしたいと」説明。テオドリディス事務総長は、公式声明の中で「UEFAを代表して、影響を受けたすべての人々に改めて心からのお詫びを申し上げたい」と語った。

リヴァプールは歓迎と警告

 一方でリヴァプール側は声明の中で、「パリのあの夜の直後、衝撃的な偽情報が流れてしまったが、その後に完全に反論がなされた」と投稿。「リヴァプールのファンたちは完全に免責され、そしてUEFAは組織の不備、計画の不備、緊急時の対応における不備など、主な責任を負うものだという主旨の発表を行った」と歓迎しつつも、先日にようやく警察側から謝罪がなされたばかりのヒルズボロの悲劇を挙げながら、連盟に改めてファンたちを危険に晒さないよう対策の改善を求めた。

 またクロップ監督は「試合後に明らかな誤報だとわかることが数多く言われていたからね、いま正式に発表がなされて周知されることはとても喜ばしいことだよ」とコメント。そのうえで「改善すべきことは、たくさんあるんだ。みんながこのことから学んでくれることを切に願う」と述べている。
 

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