2023/02/21
クロップ監督、アンチェロッティ監督とレアルを賞賛

©︎IMAGO/Sportfoto Rudel
決してすべての人たちがレアル・マドリードについて好意的に思っているわけではないだろうが、ただ仮に反感を抱くような人たちでさえ、カルロ・アンチェロッティ監督に対してはなかなか否定的なことを口にするのは難しいかもしれない。イタリア人指揮官は最も成功のみならず、評判も非常に高いレベルにある人物なのだ。
それは今回CL16強にて対戦するリヴァプールFC、ユルゲン・クロップ監督についても同様であり、前回のCL決勝ではパリで0−1と敗戦を喫した際、「我々の方がこの試合に勝って然るべきだったと思う」と述べていたものの、それは相手に対する傲慢さではないことを強調し「カルロはこれまで会った中でも、最もリラックスした監督だ。最高の人物の1人だよ。とても知的で、彼のことをリスペクトしている」と言葉を続けた。
無論相手指揮官のみならず、対戦相手レアル・マドリードについてもリスペクトしており、「彼らはワールドクラスのチームを手にしており、非常に刺激的な選手を擁しているよ。レアル・マドリードでは常に争いが激しく、彼らから勝利をおさめることは至難の業だ。ただとにかくぶつかっていくことに意味があるんだけどね」と笑顔を浮かべながら述べている。しかし年明けから4敗、とりわけFA杯ではブライトンに敗れたことなどからも、あまり顔を合わせるには望ましいタイミングではないだろう。
2連勝と「更に我々はチームらしくなってきている」流れを実際に証「明していかなくてはならない。間隔が開くことなくすぐにまた試合ができるのは嬉しいよ。非常に特別なもので、待ち遠しい気持ちだ」と意気込みをみせた。ただこの試合でダーウィンが参加を果たせるかはまだわからない。若きアタッカーは先日のニューカッスル戦で得点を決めていたものの、しかしながら肩に違和感を覚えたとして後半59分に交代。「プレーできる可能性はある。今日どのような状態であるのか、それをしっかりと見極めていかないことにはね」とクロップ監督は説明している。
リヴァプールのオーナー、売却計画を否定
その一方で売却の噂が浮上しているリヴァプールFCなのだが、少なくともオーナーを務めるジョン・ヘンリー氏は「多くのことが言われていることはしっている」としつつ、「永遠にリヴァプールに我々が留まる?それはない。それでは売却する?それもない。投資家との話し合いをしている?それは確かだ。何かが起こる可能性はあるだろう。ただしそれは売却ではない」と語ったのだ。
同氏はボストン・レッドソックスも保有するフェンウェイ・スポーツ・グループと共に2010年に買収、しかし昨年11月に同グループが「クラブとしてリヴァプールの利益になるということであれば、新たな株主を検討する」との考えを示していた。これにより売却の憶測が流れることになり、英紙アスレティックによるとその売却金額は専門家によって50億ドル以上ともいわれる。これは2010年の売却額から実に10倍をも超える金額だ。
岐路に立つ、リヴァプール
ただ今は少数株式を保有する投資家のみがテーマとなっており、売却しないというヘンリー氏の言葉はファンの大部分から歓迎を受けているところ。しかしながらオイルマネーの後ろ盾をもつマンチェスター・シティやニューカッスルをはじめ、売却を目指しているマンチェスター・ユナイテッド、そして新オーナーの下で今季6億ユーロ以上も選手獲得に投じたチェルシーFCなどの存在もあり、リヴァプールもまた岐路に立たされている。
確かにオーナー自体は非常に高く評価されているが、それでもリーグ戦で苦戦を強いられ続ける中で、オイルマネーの注入を望む白熱した議論も同時に展開中。果たしてこのままプレミアリーグで戦い続けることは可能なのか?新たな資金はどれほど戦力補強に投じられるだろう?仮に売却となれば移籍市場を睨み、そのタイミングの見極めも大きな意味を持つことになる。