2023/02/28
新体制で混迷極めるチェルシー、残されたCLへの一縷の望み

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エルリング・ハーランドと、プレミアで残留争いを展開中のリーズ・ユナイテッド。この2つに共通しているのはいずれも、今季6億ユーロという欧州5大リーグの1つを上回る規模の投資を行いながらも、いまだ総得点数23しか記録していないFCチェルシーを上回る得点数を決めているということだ。新たに就任したベイリー新オーナーがそれほどまでに執念をみせた、チャンピオンズリーグ出場権確保にむけてリーグ戦では日曜に敗れたトッテナムに勝ち点差14、あとはチャンピオンズリーグでの優勝にかかっているといえる。果たしてその重圧が対戦するドルトムントに有利に働くか、それとも不利となるか。
グラハム・ポッター監督も、この火曜日の一戦に多くのことがかかっていると知ってか、「もしも結果がついてこなければ、いつまでも後ろ盾に頼り続けることなどできない。それは確かだよ」とコメント。「現時点においても我々は苦しい状態が続いており、その責任は私自身にある」と言葉を続けだ。それでも現在アーセナルを復活に導いたミケル・アルテタ監督を例に、ここからの巻き返しに期する姿勢もみせてはいるのだが、果たして新オーナーの忍耐力はどこまで発揮されるか?「このクラブがかけてくれた大きな期待に応えきれていない、その自覚はある」と語ったポッター監督は「私の仕事は、そのことにあまり意識しすぎないようにしないと」とも強調。
ただ元々”革命家”としてその斬新な手腕により小さなクラブを躍進に導いてきたポッター監督にとって、戦術面でチームを対応させていくこととともに、監督自身もビッグクラブで対応させていくため時間を要することは明白なことだった。にもかかわらず冬季も爆買いは止まらずに、そのチーム状況は30人以上という巨大なものに。これが「問題」であることを認めていた指揮官の言葉通り、トッテナム戦では6人を入れ替えるなどどの選手も起用して不満をおさえようと必死で、それにより奇妙な采配が目につくようになった。当然ながらそれは結果にも表れ、ここ16試合でわずか3勝。ここ12試合での得点数は6のみ。11月以降だけでみればプレミア最低で、上位争いどころか残留争いの戦いぶりへと低迷している。