2023/03/09
セリエA:コロナ禍で28億ユーロ損失も、伊紙「今も身の丈に合わない暮らし」

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伊紙ガゼッタ・デロ・スポルト紙が報じた情報によれば、イタリア1部セリエAではコロナ禍に見舞われた3年間で、合計28億ユーロもの損失を計上していたようだ。とりわけイタリアサッカー界においてはチケット販売や、テレビ放映権料からの収入の減少が問題視され、ナポリがアタランタ、フィオレンティーナ以外のクラブが債務への依存度が増していることからも、今回報道されたこの数字は如何に事態が深刻であるかを物語るものである。
なかでも特に不安視されるのがイタリアが誇る名門クラブ、インテル・ミラノの3億5000万ユーロと、ASローマの3億4600万ユーロという負債額であり、加えて歴代最多優勝回数を誇るユベントス・トリノに至っては、不正会計で捜査を受けている最中であり、今回は1億5300万ユーロの負債を記録、株主からの多額の資本注入に大きく依存している状況だ。
とくに今回の財政圧迫に繋がった大きな要因こそ、やはり選手に対する支出面。そもそも今冬に投じられた移籍金額からも、プレミアリーグの圧倒的な総額22億ドルに次いだのがイタリアで6億7330万ドル、ついでスペインで5億9230万ドル、フランスの5億4530万ドル、そしてドイツの5億3760万ドルと横並びで、ちなみに後者2リーグだけが黒字経営であることからも、そもそも運営方針自体があまりに違う。
今回の記事では2021/22シーズンに選手のサラリー面だけで20億ユーロの大台に近づくなど、「セリエAはこのコロナ禍がすぎた後になってもなお、身の丈に合わないやりくりをしており、バランスシートはもはや制御不能で、負債は非常事態に陥ったままだ」と、ガゼッタ・デロ・スポルト紙はまとめた。