2023/03/14

リネカー氏「非現実的な日々」を経て、BBCに再び出演へ

©︎IMAGO/PA Images

 英国サッカーの象徴的存在であるゲイリー・リネカー氏だが、英国政府の移民政策に対する批判的発言から、言論の自由を巡る騒動へと発展。最終的にはリネカー氏の勝利という形で、再びお茶の間に復帰することが明らかとなった。62歳の元イングランド代表はFA杯準々決勝、マンチェスター・シティと2部バーンリーとの一戦より出演予定だという。

 「非日常的な数日間を経て、私たちが解決策を見出せたことを嬉しくう思っているよ。この数日間の困難など、迫害や戦争から逃れ、祖国を離れなくてはならなくなったものと比較になどならない」とリネカー氏は述べ、一方のBBCのBBCのティム・デイヴィー事務局長は、「グレーゾーン」が招いた混乱であると説明。リネカーは「編集ガイドラインの遵守」も併せて強調している。

 ことの発端はリネカー氏による火曜日に投稿したツイートだった。イギリスの移民政策に関は火曜日に、保守党政府が推進し論争となっている亡命法をめぐり、「1930年代のドイツと変わらないではないか」とコメント。これにリシ・スナク首相とスエラ・ブラヴァマン内相が憤慨し、特に保守党議員からはリネカー氏との訣別を求める声さえ浮上。そして中立的立場を厳正に持つことを旨とするBBC側は「ガイドラインに抵触した」とみて、同局でのサッカー解説者としての出演が見合わされることになったのだ。

 だがその結果その後は著名な司会者やコメンテーターら数名が出演拒否をするなどの展開をみせ、2009年から同氏がプレゼンターを務める「マッチ・オブ・ザ・デイ」ではプレゼンター不在のまま、試合の動きのみに焦点をあてて放送。国営放送が政府の圧力に屈したとの批判にまで発展しており、最終的にはリネカー氏の発言を巡る争いはBBCによる『オウンゴール』で幕を下ろした。

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