セリエＡ：安定のナポリ独走、産みの苦しみのＡＣミラン、苦難のユベントス

©︎IMAGO/Colorsport

　セリエＡのこり１１試合という時点で、なんと２位ラツィオに勝ち点差１９をもつけ、シーズンを通して独走が続くＳＳＣナポリ。もはや優勝は時間の問題というほかない。ただ日曜日のそのナポリと対戦するＡＣミランのピオリ監督が語ったように、「ナポリは昨夏に多くの主力選手を流出し、それまでそこまで知られていなかった選手２人の加入によって、ここまでのサッカーを展開するようになるなど予想だにしなかったことだ」と舌を巻く。「彼らには一貫性、力強さ、クオリティの高さといった、偉大なクラブとしての全ての要素が兼ね備わっているんだ」

だが一方でナポリのピオリ監督は、これまでの素晴らしい成功にも関わらず「完璧なんてことは決してないし、無敵というわけでもないんだ」と念を押す。つまりはここまで４度喫した敗戦を表してのものだが、いずれにしてもその安定感を誇るナポリに対して、他のライバルクラブたちが逆に浮き沈みの激しいシーズンを過ごしてきたことが独走という形で表れていることもまた確かなこと。加えてユベントスに至っては不祥事により勝ち点を１５減点された。

　昨季王者のＡＣミランはまだ非常に若いチームでむしろ浮き沈みがあって当然。ＧＫマイニャンもの長期離脱も勝ち点の取りこぼしにつながった。それでもＣＬでは「世界のトップ４に入るチャンス」を手にしている。あとは「持続可能なプロジェクトをもつ数少ないクラブとして、ＣＬ出場権をさらに確保して欧州における競争力をもつこと。まだそれは果たせているわけではないが、結果を残すチャンスにはきている」とスカイ・イタリアに対して語った。