2023/04/13

「カゼミーロはもういないから」ボランチ出場のクロースがチェルシー戦を総括

©︎IMAGO/Marca

 常に華々しいプレーをみせなくてはならないわけではない。水曜夜に行われたチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグ、チェルシーFC戦においてレアル・マドリードがおさめた勝利は、昨年のセカンドレグとは異なり非常に落ち着いたもので、巨額の投資をおこないながらもまた思い描くサッカーができていないことを、チェルシーは自身のホームのファンたちの前で改めて露呈するほかなかった。「チェルシーが絶好調という状態でくるわけではないことはわかっていたからね」

 そう語ったのはこの日、不慣れたボランチでプレーしていたトニ・クロースだ。この日もオフェンス時には、ルカ・モドリッチと共に戦術家として94%という高いパス成功率を誇りながらも、それと同時に9度の対人戦において8度にわたり勝利。「もうカゼミーロはうちにいないからさ」と笑顔で振り返った元ドイツ代表は、「今日は典型的なボランチを配置しない形でプレーをしていた。そうなれば必然的に対人戦の数は増えてくるというものだよ」と説明。

 試合自体については序盤では少し苦労し「カウンターをうまく止められない場面が、2・3度はあったね」と振り返っており、ただジョアン・フェリックスとラヒーム・スターリングの前には守護神ティボー・クルトワが立ちはだかってみせた。「今日の試合でも、うちにはいかにいいGKがいるかを思い知ることになったね」とクロース。それでも攻撃になると「前線ではもっと落ち着いて正確なプレーができていればもっとチャンスは作れただろう」とも。

 特にチェルシーではチルウェルの退場という事態にまで発展していたにもかかわらず、その後に1点を追加したのみで2−0とセカンドレグに向け仕留め切る結果までは得られていない。クロースはリスクとの「バランスをとっていく」ことが必要だったと訴えており、「もっと挑戦できたはずなんだ」と苛立ちも垣間見せる。それでも先勝したという「結果自体はいいものだ」と前を向き、今回の試合で見せたデュエルでの強さを引き続き次戦でもみせていくことの重要性も併せて説いた。

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