2023/04/21
ハーランドを上回るペースで、飛躍をみせる27歳オリー・ワトキンス

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直近のリーグ戦12試合で10得点をマーク、イングランド代表として7試合に出場した経験ももつ(2得点)オリー・ワトキンスは、19歳だった2015年には当時部リーグのエクセター・シティFCから、アマチュアクラブのウェストン・スーパー・メアへとレンタル移籍。リゾート地であるその町での武者修行は、サッカー面のみならず人生そのもののためのトレーニングを受ける場でもあったのだが、この半年間がまさに運命を左右する大きな意味をもつことになる。ひとまわり逞しくなった青年は、復帰した翌年にエクセターで15得点を記録。2部ブレントフォードに移籍して3年目には得点王となると、2020年にそのブレントフォード時代のディーン・スミス監督が率いていたアストン・ヴィラへ。25歳を迎える年にプレミアリーグデビューを果たしいきなり14得点、イングランド代表デビューと初得点もあげるなど大きな飛躍を遂げていく。
11月にスティーブン・ジェラード監督の後を受け継ぎ、残留争いからチャンピオンズリーグ争いを展開するまでの回復に導いたウナイ・エメリ監督は、マンチェスター・シティのエルリング・ハーランドとここ12試合では同じ11得点を、しかも5試合無得点のハーランドに対して2試合のみ無得点というコンスタントささえみせる27歳について、「彼は常に得点を重ねているが、スペースをうまく突く術と、ボールをしっかり受け取るために落とすタイミングに、さらに磨きがかかってきている」と説明。さらに高く評価されるそのハードワークなど雑草魂で、ワトキンスはいまやハーランドを上回る勢いでプレミアを席巻、イングランド代表での定位置確保にも名乗りをあげようとしている。