2023/05/03

サウジに無許可滞在:パリSGがリオネル・メッシを出場停止処分に

©︎IMAGO/Sebastian Frej

 今年の夏をもってパリ・サンジェルマンとの契約の満了を迎えるリオネル・メッシについては、以前からその移籍に関する噂が熱を帯びているものの、未だその行き先は不透明となったままにある。なかでも依然としてクリスチアーノ・ロナウドを獲得したサウジアラビア1部アル・ナスル、そして古巣FCバルセロナへの復帰の可能性も取り沙汰されているところだ。

 ただ確かなことは、パリ。サンジェルマンにおける個人スタッツ(71試合31得点34アシスト)は、バルサ時代の栄光(778試合で672得点303アシスト)に遠く及ばないものであり、タイトルという側面においても4度バルサで手にしたCL優勝は、今年もパリで果たすことができなかったということ。それだけではない。チャンピオンシップ16強ではバイエルン・ミュンヘンに力負けし、また国内カップ戦も同様に16強にてオリンピック・マルセイユの前に敗退した。

 さらに圧倒的な力を誇ってきたリーグ戦においても、日曜日にロリアンに喫した敗戦によってすでに6敗となっており、試合後にはブーイングが。そのためガルティエ監督は予定していた2日の休日を返上し、日曜日に控えるESトロワ戦へのトレーニング実施を命じる判断を下している。だがにもかかわらず、そんな中でそこにメッシの姿はなかった。35歳のスーパースターは妻や子供たちとともに、自身が観光大使を務めるサウジアラビアのリヤドへと飛んでいたのである。

 SNSで投稿されたその写真は即座に話題となっており、アハメド・アル・カテブ観光大臣は「メッシとその家族を、ここサウジアラビアに迎えて、この魔法のような観光地と素晴らしいの体験を楽しんでいただけることを嬉しく思います」とツイート。選りすぐりのメッシ一家の写真とともに、世界中へサウジアラビアへの観光のアピールを展開した。

しかし問題は、このことがパリ・サンジェルマンにおいて、「重大な過失」と捉えられているということ。どうやらメッシからの許可申請はあったものの、ただガルティエ監督との会話は一切なかったようだ。これによりAFP通信社によると現在メッシに対しては無給での出禁処分が命じられており、これからしばらく練習や試合への参加が禁止されるという。

 そもそも今年の1月にパリ・サンジェルマンのオーナーの従兄弟にあたるシェイク・ナセル・アル・アティヤ氏がムンド・デボルティーボに対して「近くサウジはメッシを迎え入れることになるだろう。そのチームの名前も挙げられる、アル・ヒラルだとね」と発言。数日前にはメッシ自身がインスタグラムにて、「サウジアラビアにこれほどの緑が存在するなんて、誰が知っているだろうか。僕はこういう思いがけない不思議さを追い求めるのが好きなんだ」と同国の自然を讃美する投稿を行うなど、ここのところ波紋を呼んだばかりだった。

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