2023/05/09
人種差別受けたヴラホヴィッチが反応し警告、アタランタには罰金処分

©︎IMAGO/Marco Canoniero
セリエAの優勝争いはすでに決着をみた一方で、2位争いは依然として緊迫した状況が続いているところ。そんななか日曜日にベルガモにて行われたアタランタvsユベントス戦では、ドゥサン・ヴラホヴィッチに対する人種差別的なチャントが浴びせられ、ダニエレ・ドヴェリ主審がおよそ1分間試合を中断する事態にまで発展をみせた。そこで一旦はおさまりをみせたものの、今度はロスタイムで追加点を決めた同選手がこれに反応をみせたために警告を受け、再び観客席より「ジプシー」と呼んだ者もいたという。
また、ファンがピッチに物を投げ入れ、チャントでレフェリーを侮辱したとして、スポーツ裁判官はアタランタに10,000ユーロの罰金を科した。月曜日にジャンニ・インファンティーノFIFA会長は、「人種差別やその他のあらゆる形態の差別は、サッカー界に存在しない」とSNSへの投稿で述べ、この事件に対する厳罰を要求しており、特にイタリアではファンによる侮辱行為がスタジアムで幾度となく発生している背景がある。
最近ではサンプドリア・ジェノアのデヤン・スタンコビッチ監督が、ラツィオでの過去を理由にASローマのファンから暴言を浴びせられており、またASとラツィオのローマダービーでは、一部のラツィアーリが人種差別や反ユダヤ主義のチャントを唱えていた。さらにインテルのロメル・ルカクに対しても人種差別的行為が行われ、ヴラホヴィッチと同様に反応した結果で受けたイエローカードを、後に同国サッカー連盟の特別措置によって解消されたばかり。当然ながら今回ユベントス側は同様の対応を求めている。