2023/05/12
リヴァプール:スローイング専門コーチとの契約を解消

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FCリヴァプールではピッチ上のみならず、ピッチ外の人事面においても、大きな変革の時を迎えている。ジュリアン・ウォードSDが退任し、後任候補としてはイェルグ・シュマッケ氏の名前が浮上。そんな中でさらにスローインコーチを務めてきた、トーマス・グレンマーク氏が5年間の在籍を経てクラブを後にすることが明らかとなった。
2018年にクロップ監督のコーチ陣へと入閣した47歳のデンマーク人は、2019年にチャンピオンズリーグ優勝、2020年にはプレミアリーグ制覇に、スローイン技術の大幅な改善によって貢献しており、今回の退団に際してクラブ側からは「円満」が強調。しかしながら別れのビデオの中で同氏は「残りたかった」と漏らしており、特に過密日程のなかで特殊な練習へあまり時間が割けなかったことから、ほぼ現場に足を運ぶことはなく「細かな部分までケアできなくなり、レベルダウンしてしまった」ため、再び共に取り組むための希望を伝えたがクラブ側は変化を望んでいたようだ。
とはいえ、グレンマーク氏この機会を与えてくれたクロップの決断と、特に最初の2シーズンにおける「ファンタスティック」な時間を共に過ごせたことへの感謝も強調。またこれまでアヤックス・アムステルダム、フラメンゴ、フィラデルフィア・ユニオン、トラブゾンスポル、FCミッドヤランドなど25のクラブでスローインに取り組んできた同氏は、「来シーズンは、新大陸を含めて3つの契約を結びました」とも明かした。「でももっと増えても、それは大歓迎なことです!」
クロップ監督「CL敗退が功を奏した」
その一方でチームとしても大きな変革期にあるリヴァプールでは、CLでの敗退もありこれまでになかった長期の準備期間を利用することで、クロップ監督はすでに新シーズンにむけた「大きな変化」を行なっているところ。「時間を無駄にしたくはなかった」という思いからシステム変更などトライしており、「基本は変わらないが少し違った形で試合をコントロールして守りもみせたかった」と説明。しかもその狙いは功を奏し、いまや諦めかけたCL再出場の可能性さえみえてきている。
「考え、取り組むことは素直に楽しいものだし、そこで結果がついてきた。逆に敗退が功を奏した格好だ。少し遅すぎたかもしれないがね。」と指揮官。ただ当然ながらクラブとして金銭的な意味合いも含め来季もまた、過密日程となるよう、できればCLの舞台に立ちたいと願っているところであり、とりわけ戦力補強など「多くの選手にとっても魅力的」で、「CLがなければ長期的には難しくなってしまうものだ」と述べた。