2023/08/25
女子選手にキスしたスペイン連盟会長が辞意を否定。「誤ったフェミニズム」

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金曜午後にスペインの首都マドリードで行われたスペインサッカー連盟の臨時総会では、ルイス・ルビアレス会長は壇上に立ち40分間のスピーチを展開。そのなかで5度に渡り「辞任の意思はない」ことを予想通りに改めて強調している。同氏は日曜日にオーストラリアにて行われたFIFA女子ワールドカップの表彰式において、自らおもむろにヘニフェル・エルモソ選手の唇へとキス。だがスペイン国内のみならず海外でも大きな波紋を呼ぶことになり、権力構造やハラスメントなどの議論へと発展。月曜日になりようやく46歳は「最大限の興奮状態にあった瞬間に、悪意なく起こってしまった」と謝罪していた。
この日の壇上においても同氏は繰り返し謝罪の言葉を述べていたが、それと同時に「これは正しさの問題ではなく社会的排除の問題だ」と主張。自らを「誤ったフェミニズム」の被害者との見方も示し、「平等とは真実と誤りをちゃんと区別することにある」と言葉を続けている。 2010年から2017年までスペイン選手会AFEの会長を務めていたルビアレス氏は、2018年から同国サッカー連盟の会長を務め、またUEFA執行委員会の副会長を4年間務めているが、現時点でアレクサンダー・チェフェリン会長はこの件についてまだ発言していない。
なお出来事の直後「気に入らなかった」とコメントしていたエルモソ選手は、その後スペインサッカー連盟の声明のなかで「世界選手権で優勝したという大きな喜びのため、それは非常に自発的な相互のジェスチャーだった」 と信頼関係を強調していたものの、スペインのメディアの見方ではこれはあくまで連盟からの発表で、選手本人からのものではないとの見方が強く、選手会との共同声明の中では「必要な規約を作成し、選手の権利を守り、模範的な措置を講じる」ことと「適切な措置が取られなければならない」と要求した。