2023/10/07

アンチェロッティ監督、ヴィニシウス人種差別問題でバレンシア、メディアに「問題から目を逸らそうとしている」

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 首位レアル・マドリードは土曜日の午後、CAオサスナをベルナベウで迎え撃つところだが、しかしながら週の後半からマドリードの見出しを特に賑わせているのは、むしろサッカーとは無関係のトピックだ。ヴィニシウス・ジュニオールが木曜日朝にスペインの首都マドリードの裁判所に出廷し、そこで5月21日にバレンシアで彼に対する人種差別的な攻撃について証言したのである。

 これを受けてバレンシアCFは公式声明を発表したのだが、そこには「驚き、拒否、怒り」が記されており、彼の証言でスタジアム全体を非難したことに不快感を露わにしている。「カルロ・アンチェロッティ監督自身が公に認めたように、その行動は絶対にスタジアム全体として統一化されるべきではありません。クラブはこの問題の深刻さを十分に認識しており、当然ながら人種差別はサッカーや社会にとって不適切なものではありますが、誤った情報や根拠のない事実を言うことはできません」としている。

 なお監視カメラの記録によってすでに3人のバレンシアのサポーターが特定されており、クラブからは終身のスタジアム禁止処分が言い渡されていた。そのためクラブ側はサポーター全体を同一視することは誤ったシグナルであり、決してバレンシアのファンが人種差別的として呼ばれることはあってはならず、ヴィニシウスに対して彼の発言を公に訂正するよう要求しているところ。

 だが引き合いにされていた逆にレアル・マドリードのアンチェロッティ監督は逆に、そのバレンシア側の姿勢を批判。「問題から目を逸らそうとしか思えないね。問題はヴィニシウスが人種差別的な侮辱を受けたことにある。たとえそれが1人であろうと、10人であろうと、1,000人であろうと、10,000人であろうと関係ないものだ。彼は人種差別の被害者であるということ、そして法的手続きが進行中だということだ」さらにイタリア人指揮官は、スペインのメディアに対しても「問題から逃れようとしている。それは悲しいし、私を苛立たせている」と言葉を続けた。

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