2022/09/08

ドイツ杯優勝から始まった、テデスコ監督転落の時間

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 成功はしばしば、最大の失敗の原因にもなるとはよく言ったものだ。それがライプツィヒで改めて証明されることとなったのだ。水曜日にドメニコ・テデスコ監督が更迭された惨状に至るには、3ヶ月前のドイツ杯優勝にまで遡る必要がある。昨年12月就任時には11位に低迷していたクラブを、テデスコ監督は半年後にはチャンピオンズリーグ出場権獲得、さらにはクラブ史上初となるタイトル獲得へと導く手腕を発揮。これを受けて選手、監督、さらには首脳陣までもが、このまま上昇気流に乗って進んでいけば良いという致命的な発想が芽生えてしまったのである。それがあらゆる場面において失敗を招く結果となった。

 前任のジェシー・マーシュ監督時代での低迷から、新監督へと喜んで選手たちは追随していくのだが、そこから選手たちのプレーにエゴが芽生え始めていき、ドイツ杯優勝というピークを迎えた頃には時既に遅し、月曜に37歳となる青年指揮官もこの展開には気付くのに遅れ、昨季前半戦でのメカニズムが再発してしまい、あとは運頼みでの事態の打開を願うばかり。一方でクラブ首脳陣は、しばらくの間はスポーツディレクター不在でもやっていけるだろうとの見方を強めてしまったことで、この事態を長く放置することになるという、まさに致命的な誤認識だったといえるだろう。

 無論、解任に至ったのはドメニコ・テデスコ監督の影響力が、次第に小さくなっていったことが原因だ。ただミンツラフ代表がこの9ヶ月で2度も監督解任に踏み切るに至ったのは、テデスコ監督が獲得を希望し迎え入れたのはダヴィド・ラウムただ1人で、例えばユスフ・ポウルセンの負傷離脱に伴い大型FW補強を求めるも、獲得したのは快速ストライカーのティモ・ヴェルナーという全く異なるタイプ。それでも既存の戦力のポテンシャルを指揮官は発揮させなくてはいけなかったかもしれないが、そこにはクラブ首脳陣との間にあったズレや緊張感が見え隠れする。

 例えばマックス・エベールSD招聘の話はテデスコ監督は全く関与していなかった。そしてこれこそがこの夏に、ライプツィヒ側からテデスコ監督に契約延長の話し合いを打診するも、合意に至らなかった1つの理由となっており、そして敗戦を重ねていくごとに1人歩きする指揮官の様子で、逆に首脳陣の苛立ちを募らせてしまう結果へと発展。そんな中でこれから就任することになるマルコ・ローゼ新監督は、9ヶ月前にドメニコ・テデスコ監督が臨んだ難題に挑むことになる。

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