2023/01/20

わずか半年で10億円上昇した、ムドリクの移籍金額の背景

©️IMAGO/Newspix

 日曜日に発表されたFCチェルシーによるムィハーイロ・ムドリクの獲得は、総額1億ユーロ(基本金7000万ユーロ、ボーナス3000万ユーロ)という金額と、そしてほぼ同条件を出したFCアーセナルが争いに敗れていたという2つの事実からも、コロナ禍を経て再び移籍市場に活気が戻ってきた1つの現象であったといえるかもしれない。ただこの移籍で涙を飲んだクラブは実はアーセナル以外にも存在する。昨夏の時点でメディカルチェックまで済ませていた、バイヤー・レヴァークーゼンだ。

 そしてその当時に所属先であるシャフタール・ドネツク側が求めていたのは3000万ユーロであり、レヴァークーゼン側が提示した金額はおよそ2000万ユーロ。さらにブレントフォードがそれ以上の金額を支払う用意もあったと言われるなか、レミアリーグの中堅クラブではなくチャンピオンズリーグでプレーできるレヴァークーゼン入りを選手自身が希望していたことから、最終的に双方が譲らず移籍交渉は破断。ちなみにリーグ・アンのOGCニースにも3000万ユーロを支払う用意があったという。

 最終的にはその半年後に3倍以上の金額で売却できたことを考えれば、シャフタール首脳陣の判断はまさに大当たりであった。だがいったい何故それほどまでの金額の違いが生まれたのか?以前よりその卓越したスピードと優れたテクニックはしばしば注目を集めていたものの、ただ安定感にかけていたことでそのポテンシャルをどの程度発揮できるか不透明であった。特にウクライナリーグでのパフォーマンスはかけ離れたものであり、ウクライナ代表でも8試合で無得点。ワールドカップ予選も好材料を与えるほどではない。フィニッシュや詰めの弱さを指摘されていたのである。

 しかしながらチャンピオンズリーグでの1つのきっかけが、大きな転換点となった。それは9月はじめに行われたRBライプツィヒ戦であり、そこでムドリクは4−1での勝利の中で1得点2アシストを記録。最終的にグループリーグ終了時点で3得点2アシストと結果を残したことで、もはやレヴァークーゼンには到底手の届かないところまで市場価値が急上昇し、そしてチェルシーとアーセナルによる争奪戦の結果で、1億ユーロという大台にも届く移籍金額にまで跳ね上がったのだ。

復調のヴィルツに期待、シックとアランギスは「まだ時間がかかる」

 一方でこれからリーグ戦再開を迎えるにあたりレヴァークーゼンでは、夏の時点では長期離脱の最中にあったフロリアン・ヴィルツが既に戦列へと復帰。シャビ・アロンソ監督も「特別なクオリティ」をもった19才へ大きな期待をかける。「それは彼にとって至って普通のこと。しかし彼だけではない。彼がいいプレーをできるようにチームとしてうまく機能していかなくては」しかしながらパトリック・シック(鼠蹊部)とチャールズ・アランギス(ふくらはぎ)については「まだ少し時間が必要だ。近い状態だが具体的にはいえない。」と説明。なお先日に獲得したノア・ムバンバについては、さっそく「メンバーの候補だ」とも明かした。

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