2023/08/06

独誌キッカー解説:アロンソ監督との契約延長にみる、レヴァークーゼンの事情と覚悟

 これまでビッグクラブにおける監督交代人事が伝えられると、非常に高確率で名前が浮上していたのが、バイヤー・レヴァークーゼンのシャビ・アロンソ監督だ。契約をちょうどあと1年残すなかで、古巣レアル・マドリードのカルロ・アンチェロッティ監督が、来夏よりブラジル代表就任が取り沙汰される中で、アロンソ監督の去就問題はクラブに不安を煽り、新戦力の獲得にも影響を及ぼし、チームづくり自体に発展するからこそ、夏季合宿で両者はこの話題を遠ざけ敢えてチームづくりへの集中を強調していたのである。だからこそ今回、レヴァークーゼンとシャビ・アロンソ監督が2026年まで契約を更新したことは、クラブ内において強いシグナルを発するものだ。

 たとえクラブ外にっってみれば、新たな契約には例外条項が含まれ、いずれにせよ昨季終盤戦にあったような監督争奪戦を避ける手立てにはならないとしても・・・。そのカリスマ性をもって選手との密な話し合いで信頼関係を構築し、契約最終年度という是が非でも避けたい不安感の中でチームの方向性を探るリスクを避け、高速サッカーからポゼッションサッカーへの変更に向けてクラブ側が、この夏の戦力補強に長期的視点で意欲をみせる指揮官の要望という状況で大きく譲歩できた、という見方もできるだろう。

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