2023/10/13
ドイツ代表主将ギュンドアン、ナーゲルスマン新監督に「でかっ!」

©︎IMAGO/ANP
今回の米国遠征からドイツ代表での仕事を開始した、ユリアン・ナーゲルスマン監督。「結構、大きくてびっくりしたね」とイルカイ・ギュンドアンが語ったように、190cmを超えるユルゲン・クロップ監督やトーマス・トゥヘル監督らの存在もあってか、意外としられていないが実は189cmを誇る新指揮官は、ただその身長だけでなく初日の練習から積極的に指示出しを行い、サンドロ・ワグナーACと共に躍動する姿をみせるなど、完全公開されたトレーニングセッションで前任者ハンジ・フリック監督からの変化を色濃く印象づけていた(フリック監督はレールACが練習場でとり仕切っていた)。「彼の望むもの、原則を非常に明確に説明していた。パスのスピードや精度など、基本原則に関するものを中心にね」とギュンドアン(ギュンドアンは180cm)。
主将の再指名を喜ぶギュンドアン
ナーゲルスマン監督とギュンドアンは初めて電話で話したのは、代表招集を伝える連絡のときだった。「そこで小さな子供と歩いていたから、最初の電話はとりそびれてね」と明かしたMFは、その時に前回同様にキャプテンを継続していくこともそこで告げられたという。「キャプテンであるかどうかにかかわらず、チームや同僚にとって、また若手選手には特に自分は常に、模範を示す立場にあるということを意識している」と強調しつつも、それでも新監督就任ということで変化も覚悟していたようで、「指名は嬉しかった」とも。「あとはいろいろ話したいことはあるけど、会ったときにまた直接」と告げられたとのことで、「新監督就任となれば常に、ある程度のダイナミズムがもたらされるものだし、彼は明確なアイデアを持っているものだ」と今後に向けて期待感も示した。「本当にいいものになると思うよ」
ボランチのキミヒ、2日目は不在
その主将の候補の1人となっていただろう、バイエルン時代でもたびたびノイアーの代わりに主将を担うなど、ナーゲルスマン監督との厚い信頼関係を築いていたジョシュア・キミヒは、前回の代表戦では右SBにスライドしていたものの再びボランチに返り咲いており、右SBにはズーレやティアウといった、CBを本職とする守備的なオプションが採用。ただそれでも今回のメンバーがイコール、週末の米国代表の先発メンバーというわけでもないだろう。それは戦術的な意味合いだけではない。ジョシュア・キミヒの姿が2日目には観客席にあったのだ。軽い風邪の症状のためとのことで、ひとまずは今後の回復経過を見守っていくことになる。
代表初招集3人組、ベーレンス、フューリヒ、アンドリヒ
特に今回のもう1つの注目ポイントはシステムに関するものであり、この日は4−2−2−2システムを採用。2トップの一角でその恵まれた体格と経験を活かしポストプレーとジョーカーの役割が期待される、ケヴィン・ベーレンスは「ウニオン・ベルリン加入時はそれで結構活躍していたよ」とアピールに自信。 今回32歳にして代表初招集を受け、「衝撃的だった。まさかここに来れると思わなかった」とも明かし、代表としての流れに不慣れである上、本来はサッカー専用ではないニューイングランド・レボリューションでの練習に、「ピッチの質は素晴らしく、テンポは非常に速い。それに慣れて適応していかないと」とも語る。
同じく初招集のクリス・フューリヒ(シュトゥットガルト)も、2列目のウィングでその自慢のドリブルスキルを発揮するなど、機敏な動きでPRを展開。「チームはスタッフ含めて皆ポジティブな印象で、プレーについてもとてもレベルが高く異次元だけど、でもとても楽しめたね」と手応えを強調。もう1人の代表初招集組ロベルト・アンドリヒについては、前者二人とは少し状況は異なりクラブではボランチの定位置確保できてない状況から、今回の代表戦では変化のきっかけとしたいところ。「ネガティブなことはドイツに置いてきた。今は素晴らしい体験を楽しみにしているところさ。役割の話はまだ直接してないけど不安もない。呼ばれたからには必ず理由はある」