2019/01/12
王座奪還に向け、カタールでのキャンプを終えたバイエルン
バイエルン・ミュンヘンの冬季キャンプも既に終わりを迎えている。首位から陥落しまるで永遠のような長い時間を過ごしてきたこの感覚は、歴代最多優勝を誇る王者にとってあまりに不慣れなものだ。それでも今回のツアーを機会にして、最高の環境の下、王座奪還に向けて取り組んできた。
しかしながらアリエン・ロッベンが負傷を抱えており、そしてフランク・リベリに至っては負傷だけでなく『黄金のステーキ』騒動にも見舞われている。サリハミジッチSDは「バイエルンの選手として、決して受け入れられない言葉を使ってしまった。特にリベリはバイエルンにおいて、模範となるべき選手なのだから」とコメント。
ただ一方でバイエルンはここのところ、リーグ戦に向けての挑戦状とともに、移籍市場における意欲的な発言が目立っている。例えばドルトムントが、ツキに味方され首位に立っているという見解だ。「ドルトムントは運を味方にして勝利した試合が何試合かある。それは前半戦で実際の目にしたことだ」と主将マヌエル・ノイアー。
あくまでリーグ優勝を果たすのは今年もこのクラブ、FCバイエルン・ミュンヘンという信念を抱いており、「正直言って、僕たちはドイツでベストのチームだと思うし、リーグ制覇を果たしたい」と、ニクラス・ズーレは意気込みをみせた。
また移籍市場ではパヴァール獲得を発表、さらにイングランド期待の若手獲得にも迫っているとみられ、サリハミジッチSDは「ハドソン・オドイは良い選手だし、獲得への興味をもっているとはいえる」と発言。ただあくまで軌道修正をはかったバイエルンは、これから迎える後半戦での巻き返しに燃えている。
リベリの騒動を除いて、ここドーハではとてもポジティブな1週間を過ごしており、競技面に関しては、明らかに満足感を見て取ることができるといえるだろう。確かに今は首位には立つことはできていないものの、王者の雰囲気は曇り空というよりは晴天というべきであり、ドルトムントを追いかけるプロジェクトは既に幕をあけている。
あとはこれから定位置争いは激しさを増していくのか。コヴァチ監督はローテーションの撤廃と4−2−3−1システムを保つ考えを強調しており、つまりはズーレの相方となるCB1枠とフメルスとボアテングが争い、ボランチではゴレツカvsマルティネス、トップ下ではミュラーvsハメス、ウィングでも激しい争いが予想されるだろう。
そのためコヴァチ監督としては高いレベルの我慢とコミュニケーション能力、そしてセンスが問われることになるはずだ。