2022/09/02

バイエルン史上最年少得点、17歳マティス・テルが魅せる大器の片鱗

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 水曜夜に行われたドイツ杯初戦ヴィクトリア・ケルン戦後、最初にロッカールームから出てきたのは、マティス・テルだった。先発デビューとなったこの試合で足首を負傷していたティーンエイジャーだったが、それでも大きな問題ではない、次に進もうと「大丈夫です」そう気丈に返答。この夏2000万ユーロでバイエルン・ミュンヘン入りした17才は、まだトップチームでの得点経験さえ無いにも関わらず、夏の準備期間でナーゲルスマン監督から「将来レヴァンドフスキのように40得点とるかもしれない」とまで称された逸材である。確かに「今シーズンは10得点決めればみんなハッピーだよ」とも付け加えているが、それでも先発デビューとなったこの日、ドイツ3部を相手にさっそく、17歳と126日というクラブ史上最年少ゴール記録を樹立してみせた。

 同じくこの夏に加入したベテランFWサディオ・マネの背中を見る形で、トップ下の左側を担ったテルは、早い段階からそのドリブル、そしてファーストショットで注目を集め、その直後には左サイドからの折り返しをファーサイドに蹴り込んでいる。「これほどまでに堂々とプレーする姿は印象的だよね」と語ったレオン・ゴレツカは、「あの年齢でバイエルンの先発に名を連ねるということは並大抵のことではない。しかもそこで上々のデビュー戦を飾っている」と称賛。最初の練習から驚きを覚えたというオランダ代表DFマタイス・デ・リフトも「いかに大きな才能の持ち主であるか、そのテクニックやスピード、そして決定力の良さは一目標然だと思うね」と驚きを隠せない。

 ただ確かに決定機を逃す場面や、時に行き過ぎたところもナーゲルスマン監督は見逃さないが、「チームのコンディションが良いので」そういった部分が吸収できるとしつつ、改めて「良いドリブラーだし、テクニックにも良いものがあって、ボールを持った時に良い動きを見せているよ」と評価。「今日のように非常にすぐれたテクニックと真摯さをもってプレーするならば、彼は本当に良い選手なんだ」と語った。バイエルンでの定位置争いは過酷だ、その中で真摯な姿勢を保ちつつ我慢の日々も過ごさなくてはならない。週末のウニオン戦ではベンチに戻るだろう。「17歳でバイエルンで定位置を掴むのは簡単じゃない。だが彼はこのチームに必要とされている選手であり、それが獲得した理由なのだ」

 一方でサリハミジッチSDは「彼はとても向上心が高く、貪欲かつ勤勉で素晴らしいメンタリティを持っている」と述べ、休日返上で取り組む姿に「ここドイツでは、そういう光景は好まれるもの。このままいけば、素晴らしい未来が待っていると思うね」と目を細める。ちなみにバイエルンが1965年にブンデスリーガに昇格して以来、クラブ史上最年少でドイツ杯に出場したテルは、おそらくミラノでのインテル戦ではクラブ史上最年少でのチャンピオンズリーグ出場記録も作るかもしれない。今後が大いに期待される17歳のストライカーだが、それでもナーゲルスマン監督はあくまで、「更なる成長に期待している」とだけ軽く受け止めた。

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