2022/09/21

ナーゲルスマンに告ぐ、今こそ本分を果たすべし

 先日のFCアウグスブルク戦での敗戦後に、バイエルン・ミュンヘンのユリアン・ナーゲルスマン監督が最初にみせた感情は、今にも泣きそうで無力的で、自分のことも含めて全てのことについて考えていきたいとの言葉を漏らしていった。いまこの青年監督は自分自身、そしてバイエルン・ミュンヘンの監督という役割について、疑問を持ち定義していかなくてはならない時期に差し掛かっている。昨シーズンではロベルト・レヴァンドフスキの移籍騒動の陰に隠れ、あれほど浮き沈みの激しかったシーズン後半戦についてそこまでの批判が集中しなかったことは幸いだった。だが最終的にはこの人事問題が、予想以上に早くナーゲルスマン監督の身に降りかかることになるのだが。今シーズンのバイエルン・ミュンヘンは、センターフォワード不在のままシーズンへと臨むことになった。そこでは監督が責任の一端を担っており、レヴァンドフスキが移籍したにも関わらず、その穴埋めを手にしたオプションによって問題なく埋められるとチーム内で判断していたのだ。当初こそれは非常にスムーズに移行していくものと思われたが、これまでの戦いの中では多くの得点チャンスを逃し、続々と肩を落としながらピッチを後にする姿ばかりが見受けられる。

 無論トップスターたちがそこで結果を出さなくてはならないものではあるが、ただそこで監督は戦術的な部分、プレー面における打開策や動き、息の合わせ方などを示していかなくてはならないもの。しかしながらむしろ疑問を呈されるような判断を自ら下し、体制に混乱が生まれている。例えばインテル戦後に6人もの選手を入れ替えた先発メンバーをシュトゥットガルト戦で起用したことは、クラブ内でも賛否両論分かれるところであり、終盤で厳しくなって投入したのはシュポ=モティングと、スタニシッチやグラフェンべルフ。状態の良かったエルナンデスやパヴァールはベンチに座ったままで、アウグスブルク戦では常に狭いエリアで対応をみせてきたムシアラを入れ替え、DFであるスタニシッチを送り込むという、不可解な行動はその指揮官としての有能さへの評価を崩していくものである。もっと監督としての本来の職務に専念していくべきであろう。コーチングゾーンはキャットウォークの場所ではない。ベテランも若手も直接的な、率直なコミュニケーションを求めているのだ。

 新しい恋人を家族VIPルームなどに連れてくるようでは、とりわけその彼女の職場がビルト紙なのだから、なおのことそちらに注目が集まるというもの。ナーゲルスマン監督にとっても、これほどのスター選手たちの雰囲気を壊さないようにマネジメントしていくことは、非常に複雑なタスクなのであろうし、特にここのところは不満も募っている。もっとこれからは外部より内部に目を向けていくべきで、無駄に紙面を飾らないことはプラスとなるだろう。オクトーバーフェストへの参加に疑問を投げかけたのは(そもそもコロナを踏まえ非常に疑問ではあるが)時期尚早だった。これでは監督の権威を高めることにはつながらない。開幕前からクラブ内でも注意の目で見られていた青年指揮官。まだこのレベルの監督としては見習いである。若いのでミスもつきものではあるが、ただそこでは学ぶ姿勢も必要だ。その非凡な才能をバイエルンでも証明していくには、それ以外に方法はないのだから。

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