2023/01/24

激動のバイエルンGK:ノイアー今季離脱、ゾマー獲得、そしてGKコーチ突如の退任

©️IMAGO/Revierfoto

 バイエルン・ミュンヘンは月曜日に、トニ・タパロヴィッチGKコーチの即時退任を発表した。「トニはクラブのGKコーチとして過去数年の成功に携わってくれた。そのことに私たちは心から感謝したい。ただ特に仕事への進め方の意見の相違から、我々はこれから別々の道を歩むことになった」と、ハサン・サリハミジッチSDは説明。「我々はトニ・タパロヴィッチ氏の今後の多幸を願っている」と言葉を続けた。

 とりわけ最近のバイエルンではGK問題が何かと取り沙汰されており、ワールドカップ敗退後にスキーツアーに行ったマヌエル・ノイアーが、そこで足に重傷を抱えて残りシーズンを全休。そこでASモナコにレンタル中のアレクサンダー・ニューベルの早期復帰や、グラードバッハのヤン・ゾマーなど後任人事に揺れ、最終的には後者が新年最初の試合直前に加入。ただニューベルに関してはタパロヴィッチGKコーチとのコミュニケーションの不足への不満が言及されており、サリハミジッチSDは「内部で話し合う」ことを明言していた。

 ただ今回の退任発表にあたってサリハミジッチSDは、あくまでニューベルとは無関係に「和解し難い不和」が引き金になったとしており、ナーゲルスマン監督も月曜の会見の席ではかなり距離を置くような発言が見受けられていた。「誰もが自分の職務範囲内にある責任をまっとうすることが重要なのだ。それはたとえGKコーチであっても変わらず改善すべきところはあるもの。確かに基本的にに昔から知る者同士であれば問題はないのかもしれない。ただ私も含めていえることだが、常にもっと良くできるというポイントはあると思うんだよ」

 タパロヴィッチ氏とマヌエル・ノイアーはシャルケ在籍時に出会い友人となっており、2011年にバイエルンに加入する際は、当時のハインケス監督を説得する形で、選手としては4部までしか経験したことのないタパロヴィッチ氏と共に加入。その後にノイアーは世界を代表するゴールキーパーとなってバイエルンで次々にタイトルを獲得していく。つまりは特に個人的な絆を重要視し、また現代的なGK推進するタパロヴィッチ氏は『ノイアーにとって特別な存在』であり、自身の契約延長の際には改めてタパロヴィッチ氏とのパートナーシップはいかなる場合も継続されるべきだと主張。

 そしてハンジ・フリック前監督の下ではタパロヴィッチGKコーチは、コーチ陣においてアシスタントにまで昇格を果たしていくことになるのだが、大きな転機となったのがユリアン・ナーゲルスマン監督の就任だった。そこでタパロヴィッチ氏は再びアシスタントの任務を解かれて、GKコーチのみに専任。そして今回のGK騒動に際してモナコにレンタル中のニューベルが、ドイツ国営放送の番組内において「GKコーチとの交流はほぼなかった」と明かし物議を醸すこととなった。いずれにしても前述のようにこれが引き金ではないことをサリハミジッチSDは強調。

タパロヴィッチ氏「全ての人々に感謝」

 タパロヴィッチ氏は、今回の退任にあたって「10年以上にわたるバイエルン・ミュンヘンでの生活は、思わぬ形で本日終焉の時を迎えることになりました」とインスタグラムにて投稿。「ここ数年間、信頼関係をもって信仰を深め、そして共に仕事をする機会があった全ての人々、偉大な指導者たち、偉大な選手たち、そして何よりも素晴らしい人々に感謝の気持ちを伝えたいと思います。このことには本当に強く感謝の気持ちを抱いており、そのすべてをこれからもいつまでも記憶の中に留め続けていきたいと思います」と言葉を続けている。

ノイアーやミュラーからのメッセージ

 新体制のGK陣のなかで取り組むことになったノイアーは、「親愛なるトニ、本日バイエルン・ミュンヘンにおける、1つの時代に幕が下ろされることになったね。11年半という時間を経て、近代的なゴールキーパーにおける絶対的なパイオニアであるあなたもまた、この素晴らしいクラブを後にする日が訪れてしまったんだ。ミュンヘンだけでなく、これまでの成功はひとえにあなたがいたからこそ。もしもいてくれなければ決してなしえなかったこと。それは誰もが知るところだよ」と述べ、最後になったけどあなたは、僕自身と僕のGKとしての部分を形成していってくれ、そして新しいレベルに引き上げてくれた人物。寂しくなるよ!」とインスタグラムにて投稿。トーマス・ミュラーも「タパ、ありがとう。あなたがいたからこそ、この10年間での絶対的なサクセスストーリーを描けたんだ」と感謝も気持ちを綴っている。

ナーゲルスマン監督「これまでの経緯を踏まえての決断」

 ナーゲルスマン監督は火曜夜のケルン戦前に「バイエルン・ミュンヘンの関係はは、過去に起こってきた事柄を踏まえた上で、今回の決断を下しているのだよ」と、スカイに対してコメント。「私は誰かを非難するようなことは決してしない。ただ一体感というものが私たち首脳陣が想像していたように生まれてこなかったということ。それゆえ我々は新たな一歩を踏み出すことにしたんだ」と述べている。「タパはここでノイアーのみならず、チーム全体に大きなメリットをもたらす存在であり、多くの成功をおさめてきたのだ」

トム・シュタルケ氏が代役のGKコーチに

 なおバイエルンではひとまずしばらくの間、トム・シュタルケ氏がGKコーチを務める模様。火曜日のウォーミングアップの時点で姿をみせており、本来はバイエルンのユース部門におけるGKコーチのコーディネーターを務めているが、ただ2018年にブンデスリーガーとしてのキャリアを終えた同氏がいつまで、GKコーチを務めるかについてはまだ不透明となったまま。

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