2023/02/04

マンU移籍のサビッツァが意気込み、ミュラーからもエール

©️IMAGO/Thomas Frey

 年明けから3試合連続でドローが続き、そして一発勝負のドイツ杯16強を迎えていたバイエルン・ミュンヘンにとって、その1.FSVマインツ05戦での4−0での勝利は、正しい方向にむかうための第一歩となったようだ。「ロッカールームからまた笑いが起こっていた」とトーマス・ミュラーはコメント。「これが第一歩となれば何よりだ」と言葉を続けつつ、「でも時間をかけて毎試合、そのための努力を続けていかなくてはならない。それもまた自覚している。毎回試合は0−0で始まるものなんだ」と言葉を続け、例えば今回のマインツ戦については「机上では格上としてみられる」ことを認識した上で、それはあくまで形式上にすぎず、また今回の試合も1つの試合でしかないことも強調した。「まずはしっかりと分析をしていかないとね。リーグ戦ではまだ取り返していかないといけない。それを忘れないようにしないと」

テン・ハフ監督「ライプツィヒ時代の活躍を」

 その一方でミュラーは先日マンチェスター・ユナイテッドにレンタル移籍した、マルセル・サビッツァについても言及。「あっという間の出来事で」と驚きを覚えていたことを明かしつつ、これまで出場機会を得られていなかったオーストリア代表が「また出場するチャンスを得られたことは喜ばしいこと。マンチェスター・ユナイテッドはビッグネームだ」とエールを送っており、とくに買い取りオプションも付随していないことから「夏にはまた戻ってくるんだ」と「クールな素晴らしい選手」の帰還に期待感を示している。逆に迎えたマンチェスター・ユナイテッドのテン・ハフ監督は「質の高い選手」への期待感を示し、エリクセンの長期離脱などもあって「特にライプツィヒで素晴らしいパフォーマンスをみせていた。それをここでも期待している。適齢期でここでの機会にモチベーションが高く、きっと活躍をみせてくれることだろう」と「嬉しさ」を表現した。

サビッツァ「全ての期待に応えたい」

 土曜日には早速デビュー戦となる可能性があるサビッツァは、「ここんはタイトル獲得のためにきた。」と宣言し、「シュート力や対人戦など、ぜひ期待してもらっていること全てを捧げていきたい」と意気込みをみせ、”赤い悪魔”入りを「誇らしく思う」と語っている。マンチェスター・ユナイテッドはプレミアリーグで首位のアーセナルに勝ち点差11をつけられているが、チャンピオンズリーグ出場権争いでは4位をキープ。これから迎える中位クリスタル・パレスとの対戦で、マンチェスター・ユナイテッドとしてはリーグ戦6連勝を果たしたい。ちなみにこれは約6年前にモウリーニョ監督が達成したとき以来のこと。そんな一戦を前にして指揮官は、サビッツァの出場の可能性について「まだ1回しか練習に参加していないが非常に体調面はよく、プレーする準備は整っていると思うよ。とてもクレバーな選手で、いくつか指示しているが全てすべきことを理解している」と評した。

テン・ハフ監督、自信を与えラッシュフォード再生

 特にテン・ハフ監督就任からV字転換した選手といえば、なんといってもマーカス・ラッシュフォードだろう。2021年夏のユーロ決勝におけるPK失敗から人種差別問題にまで発展、失意の中で長いあいだ肩に問題を抱えて手術を受けることになり、復帰するも本来の姿をなかなか取り戻せずにキャリア最短の出場記録を作るシーズンとなった。とりわけ不必要なドリブルの仕掛けなどやる気が空回りしていたが、「スタッフと一緒に彼のプレースタイルにストラクチャーを作ることで、正しい場所に入れるようルーティンを作った」と指揮官。その結果でゴールまでのシュート距離は短くなり得点を量産。それから取り戻した自信を胸にラッシュフォードは本来の強みを発揮し、現在は31試合に出場して18得点、8アシストという目覚ましい活躍を披露。自身とともに失意のシーズンを過ごしたマンチェスター・ユナイテッドとともに飛躍を続けている。バイエルンとしても買い取りオプションの付随しないサビッツァにも、同様の流れに乗ることを期待したいところだ。

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