2023/02/19
ドイツサッカー連盟、ナーゲルスマン監督の暴言について調査開始

©︎IMAGO/Jan Huebner
ドイツサッカー連盟監理委員会では、ユリアン・ナーゲルスマン監督に対する調査を開始したことを発表した。その理由は試合後に口にした審判員に対する発言にある。日曜午後の発表によれば監理委員会では、ナーゲルスマン監督に意見陳述を求めており、「その声明を手にして、評価を行った後に、委員会としては今後についての決断を下す
」と連盟側は発表している。
土曜日に行われたボルシア・メンヒェングラードバッハ戦において、2−3と敗戦を喫したバイエルンだがその直後、ナーゲルスマン監督は審判員に対する暴言を行っておりその後SNSを通じて謝罪。ダヨ・ウパメカノへの退場処分について感情が昂ってしまったと説明している。ただヴェルツ主審は特に侮辱などは耳にしてはおらず、特にそのような感覚も覚えていたわけではなかったとコメント。ミックスゾーンでの発言についても特に知らず、TV番組のインタビューのなかで「次回は普通に会って、普通に握手して、そして対等に話をしていきたい」考えを示した。
ヴェルツ主審「肩を掴んだことが決め手」
またヴェルツ審判員は改めて、今回のウパメカノへの退場処分についても解説。問題となった相手FWアラサン・プレアとの1vs1の場面について、意図的なファウルで緊急停止を行ったという判断は「もちろん際どいもの」だが「グラードバッハの選手はPAの少し手前で仕掛け、接触を受けたためにバランスを崩したものの、それでもゴールを決めるために歩みを単独で進めていった」とのこと。
そういった状況下があった上で、最終的に「私にとっては肩を掴んだことが決定的な論拠」となっており、また「当然VARにも相談はしたが、そこで異なる映像を見せることはできなかった」と単独での判断の経緯についても述べた。「ファンの願いはVARに誘導される主審の姿ではなく、より頻繁にピッチ上で自ら判断することにある。私がやったのはそういうことです」
疑問を呈するキミヒ
それでもジョシュア・キミヒは「退場処分は厳しすぎるのでは」と「VARを見て欲しかった」点も含めて疑問視しており、サリハミジッチSDと共に「五分五分の決定が今は、うちに対して不利になされている気がする」ともコメント。
更に数的不利となり混乱してしまったチームの戦う姿勢に”自己反省”を口にしたサリハミジッチSDに対しても、キミヒは「みんなでなんとかしていこうとしたし、時にうまくいった時間帯もあった。特に後半立ち上がりではね。ただ1−3とされて難しくはなったけど、でもSD感じたような意思の弱さをピッチでは感じたわけではなかった。でもそれは僕の思い過ごしかもしれないからわからないけどね」と付け加えた。
苦渋の決断も功を奏さず
ウパメカノの退場で「どうすべきかを非常に短時間のうちに熟考しなくてはいけなかった」ナーゲルスマン監督は、そこで前半25分にジョアン・カンセロと交代。「我々の間ではスピードを高めることと、セットプレーのためにはシュポはいるべきだろうと。何もトーマスに対してどうこうというものではない」と述べ、「本当に残念なことだ。私だってあんなことはしたくなかった」と苦渋の判断であることを強調していた。
しかし結果的にはその作戦が功を奏していたとはいえない。守備面での安定化も考慮して投入したジョアン・カンセロはバックラインで非常にミスが目立ち、また推進力という点でもインスピレーションに欠けていたことは否めず、チームとしてもほぼ見せ場は作れていない。