2023/03/05

選手層に自信みせるナーゲルスマン監督、カンセロのベンチ起用を説明。

©︎IMAGO/Pressefoto Baumann

 相手DFタンギー・クリバリが放ったヘディングシュートが、わずかに枠を外れた幸運にも見舞われたとはいえ、土曜に行われたVfBシュトゥットガルト戦での勝利後に、トーマス・ミュラーは「土曜夕方を首位という立場で過ごせることは何よりだね」とスカイに対して振り返った。ユリアン・ナーゲルスマン監督は「もっと3点目を取りに行けていれば、もっと試合は早く決していただろうが」と述べており、先日に契約を延長したエリック=マキシム・シュポ=モティングも「ベストな試合だったわけではない。もっとまくやれたとは思う」と指摘。ミュラーも「自分たちに期待するようなインテンシティに欠けていた」と言葉を続ける。「でもここぞ、というところではしっかりしていたけどね」

 そしてこれからは水曜日に控えるチャンピオンズリーグ16強2ndレグ、パリ・サンジェルマン戦への準備を進めていく。「僕たちは確かに良い出だしをみせているけど、でもまだ1点差でリードしているにすぎないから。しかも相手はワールドクラスの選手たちを擁するチームだよ」と古巣戦に向けてシュポ=モティング。そこでは最近リーグ戦3試合で3連続得点という勢いに乗っていきたい。「良いプレーができればぜひ先発したいという気持ちはでてくるものだよ」と熾烈な定位置争いも承知の上で33歳は発言。「ベンチをみれば欧州広しといえど、これほどのレベルはそうない。この状況の受け入れが成功の理由にもなっていると思うんだ。」

 ナーゲルスマン監督も「この極めて重要な一戦」においてビッグネームに臆することなく、自らの選手たちに対して大きな自信をもっているところ。「あとはインテンシティとクオリティを両立させられれば、我々は非常に良いチームであり、そう簡単に倒すことはできないだろう。欧州でトップクラスに位置することは間違いないんだ」と胸を張った指揮官は、特にその「インテンシティ」という部分については「それが決め手にもなりうるもの」と重要性を説く。その不足はパリ・サンジェルマンのようなチームを相手に決して許されないものであり、「どう自分たちが戦えるか。それが大切なんだ。あとはその日の状況次第にも左右される」と言葉を続けた。

「いつもプレーするミュラー」

 ただその中でもすくなくとも出場を確約されているのが、この日にそのシュポ=モティングへのアシストで300スコアポイントを記録した、トーマス・ミュラーである。「長年やりつづけていれば”記念品”は増えていくものだけど、ただこれは嬉しいね。まぁ数字がすべてではないけど」と語った33歳だが、ただ12年前に当時の指揮官ファン・ハール監督が「常にミュラーはプレーするもの」という言葉がキャッチフレーズ化していることに「あまり好きじゃないんだよ」とも。「監督から必要とされて初めて起用されるものだから。もちろんそこで指名してもらえるのは嬉しいけどね」とも付け加えているが、ナーゲルスマン監督は完全に手の内をみせることはなかったものの、先発起用も示唆する発言をすでに行なっている。

ベンチを温めるカンセロ

 一方で今冬の大型補強として期待され、また華々しいデビューで一躍注目を集めていたジョアン・カンセロだったが、ここのところはベンチスタートが続いているところ。その理由についてナーゲルスマン監督は、キッカーに対し「マンC時代に3バックをほぼ経験しておらず、ビルドアップにおいてのハーフバックの経験がないんだ」と説明。ただマインツ戦ではそれで先発し4−0と大勝をおさめ、「その豊かな創造性で4バックでも3バックでも柔軟性がある。セカンドポストの守備への助けも理解している。攻撃的なだけではない」と話していたのだが、その意見は4週間で一変したようだ。出場機会を求めバイエルンに渡った同選手だが、今のところは「この状況を受けいれている」と指揮官。今は3バックの両サイドを左にアルフォンソ・デイヴィース、右にキングスレイ・コマンが配置されているところだ。

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