2023/03/22

バイエルン:34歳を迎えるシュポ=モティングの重要性と夏の課題

©︎IMAGO/Lackovic

 2年間にわたってバイエルンのバックアッパーを務めてきた33歳、エリック=マキシム・シュポ=モティングが重用されるには理由がある。まず昨夏にロベルト・レヴァンドフスキがFCバルセロナへと移籍すると、そこでバイエルンは新たなCF獲得ではなくチーム全体でカバーしていくことを決断。実際にそれは開幕当初から功を奏してフランクフルト戦での6得点を皮切りに、ボーフム戦での7得点、ライプツィヒとのスーパーカップでは5得点と見事な成果を残していった。

 しかし秋に入るとCFとしても期待していたトーマス・ミュラーの負傷離脱の不運、そして相手チームも対応をみせてきたことも相まって不振に。そこでナーゲルスマン監督はパリ・サンジェルマン時代も通じて黙々とバックアップを担ってきた大ベテランに白羽の矢を立てることになるのだ。そしてシュポ=モティングもまたその期待に、公式戦17得点という結果で応えてみせる。数字のみならずプレー自体についてもセンターフォワードとして、シュポ=モティングは優れたテクニックでポストプレーをこなし、チームワークにも長けて空中戦での強さをもつ点でも効果を発揮。

 確かにバイエルンではそのほかのオプションとして前述のミュラーやサディオ・マネ、セルゲ・ニャブリら名だたる選手たちが控えて入るものの、負傷や好不調の波もさることながらセンターフォワードとしてのプレーという点において理想的な解決策とはいえないのが現状だ。事実それは背中の問題で不在となったここのところのバイエルンの戦いぶりからも顕著であり、週末のレヴァークーゼン戦では1−2と敗戦。再び首位陥落という中でドルトムントとのドイツ頂上決戦を迎えることになる。

 果たしてシュポ=モティングは首位奪還のかかったこの一戦に間に合うことができるのか。そしてその後に控えるSCフライブルクとのドイツ杯、さらにはマンチェスター・シティとのCL8強ではどれほどまで状態を上げてこれるのか。いずれにしてもこの重要な局面においてその年齢や過密日程を改めて考慮した時、この夏の移籍市場においてバイエルンではやはり、もう1人のセンターフォワードの獲得をすべきだという結論に至るだろう。

バイエルン、アリアンツ社とのパートナーシップを延長

 バイエルンは2000年から続くアリアンツ社との、パートナー契約を2033年まで延長したことを発表した。なお契約に関する詳細は通例通りに明かされていない。「我々は20年以上にわたる協力関係の中でサクセスストーリーを描いており、これからさらにそのチャプターを描き続けていきたいと考えている」と、オリヴァー・カーン代表は喜びを語った。ミュンヘンを拠点に構える国際企業は、2005年のスタジアム落成以来ネーミングスポンサーを務め、9年前からアディダス社やアウディ社と同様に8.33%の株式を保有し、2013年からは女子チームのスポンサーも務めている。

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