2023/03/26

バイエルン:トゥヘル監督招聘の経緯と、今後の見通しを発表

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 土曜日の12時36分にトーマス・トゥヘル監督は、アリアンツ・アレナにてバイエルン・ミュンヘンでの就任会見へと臨んだ。そこにはオリヴァー・カーン代表取締役、そしてハサン・サリハミジッチ競技部門取締役が立ち会いの下、改めて正式に入団が発表されており、そこではこれまで数日間における経緯と、現状において重要視していること、そしてバイエルンの監督に対して求めていることなどが語られている。

 すべては火曜日から始まっていた。クラブ首脳陣による内部分析の結果で、ユリアン・ナーゲルスマン監督の解任が決定。「うまく噛み合わなくなっていた」とサリハミジッチ氏。つまりは監督と選手が噛み合わず、その結果で競技面における発展に影響が伴い、「理解に苦しむほど」勝ち点を失う結果になったということ。「これはもはや段階的なものとは呼べない」という結論へと達していた。カーン代表は「欧州最高峰のクラブ」という自負から「これほどの変動はどこからくるのか」と深く追求。「パフォーマンス面での継続性は向上されず、結果についても決して満足のいくものではない」ことから、「今季のみならず来季の目標達成さえも、深く危惧する状況にまで陥った」という判断がナーゲルスマン監督解任を決断させている

 それからハサン・サリハミジッチ氏がトーマス・トゥヘル監督に連絡を入れて即座の就任を打診、これまでレアル・マドリードやパリ・サンジェルマンとの繋がりも指摘されていた同氏は、kickerが得た情報によるとトッテナム・ホットスパーの首脳陣との交渉に臨むたロンドン行く予定だったがキャンセル。自身にとって本命であったクラブから、非常に具体的な打診に耳を傾け、「一晩寝た」後に木曜日に2025年までの契約で合意したという。近い関係者によればトゥヘル監督は宝くじにでもあたったかのような喜びようで、サッカー面のみならず子供達や妻のいるミュンヘンで過ごせるということが大切なことだったようだ。

 実際に2018年にバイエルンはトゥヘル監督とルメニゲ前代表と口頭合意にまで達したものの、当時疑問が拭い去れなかったへーネス前会長のためらいからパリSGへと移籍。しかしながら2020年のCL決勝後に相手指揮官として再会したトゥヘル監督との話し合いで、へーネス氏は一転し感銘を受けていたようで、そのことも今回の就任を後押しした模様。あらためて今回の話し合いについて「非常にものであった。我々はすぐに打ち解けたよ」とサリハミジッチ氏。5年越しで実を結んだラブコールは、来週の月曜日からスタート。早速ブンデス首位攻防戦となる古巣ドルトムントとの一戦に臨むことになるが、ただちょうど代表戦期間のためチーム全体での練習は1回のみだ。

コーチ陣は3人が確定済み、新GKコーチは残留

 それでもトゥヘル氏によればバイエルンのチャンピオンズリーグの試合は全て観戦済みであり、火曜日からはすでに選手、システム、ストラクチャーなどについて集中的に取り組んでいるとのこと。あとは細かな部分を念頭に入れている状況だ。コーチ陣の顔ぶれについてはショルト・レーヴ、アルノ・ミケルス両ACは確定済みで、さらにチェルシー時代からアスティックコーチのソニー・ベリー氏も参画予定。また今冬に解任騒動のあったトニ・タパロヴィッチGKコーチの後任として、ホッフェンハイムから迎え入れていたミヒャエル・レヒナーGKコーチについても「継続していく」ことをサリハミジッチ氏が明かした。

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