2023/03/31

トゥヘル監督と3度目の共闘:シュポ=モティングが遂げてきた成長の歴史

©︎IMAGO/Philippe Ruiz

 先日行われたバイエルン・ミュンヘンでの就任記者会見にて、トーマス・トゥヘル新監督はニヤリを笑顔を浮かべながら「3度目というのは、彼もちょっとかわいそうだよね」とコメント。これはマインツ、パリ・サンジェルマン、そしてここバイエルンでも指導することになったエリック=マキシム・シュポ=モティングを指してのことであり、無論冗談にすぎない。

 2011年にハンブルクからマインツに加入したカメルーン代表は、その後に81試合にわたってプレー。うち49試合で先発出場しており、中でも興味深いのは左28試合、前線18試合、そしてトップ下で2試合、右で1試合出場するなかで、移籍初年度からチーム最多となる二桁得点(10得)、さらに4アシストを加えてスコアリングポイントでもチーム最多を記録したことである。

 そして両者とも2014年にマインツからレヴィアへ、シュポ=モティングはシャルケ、そしてトゥヘル監督はその宿敵ドルトムントへとわたり、2017年にシュポ=モティングはストークに。トゥヘル監督は1年の休養をへて2018年よりパリ・サンジェルマンに就任。そこで再び両者は交わることになる。

 そこでシュポ=モティングは主にセンターフォワードとして51試合に出場。先発は21試合で2年半の在籍期間中9得点をマーク。それからバイエルンへとわたることになるのだが、改めてこれまでのキャリアを振り返ってもやはり、トゥヘル監督がニヤリと笑うように「かわいそう」という言葉は、両者との関係ではありえないことのようだ。

トゥヘル監督「前任者を血眼に追うわけではない」

 金曜日の会見にてトゥヘル監督は、ひとまず「」全員がそろった最初の練習を終えた」ことを発表。「お互いのことを理解する機会」として利用し、そしてこの重要な一戦にむけたふさわしいイレブンを「フェアな目」で見出していく考えを強調。前任者のサッカーを「血眼にしてチェックするわけではない」として、「練習でいくつかの原則的な部分を叩き込む」ことに集中していたとのこと。「誰かを外し誰かを起用するというような論拠はほぼ存在しないよ」とし、「選手にとっても新しいタスクになるところもあるだろう。まず明日は起用される選手たちはその居場所を守るための機会を手にすることになる」との考えを示した。

マティス・テルが内転勤を負傷

 ただ一方で「皆が無事に代表から戻ってきてくれた」と喜びをみせ、ジャマル・ムシアラも「フルメニューに参加した」ことへ目をほそめる一方で、現在はそのシュポ=モティングのバックアップ役でもある若手FW、マティス・テルがこれからしばらくの間は離脱を余儀なくされることが明らかとなった。昨夏にスタッド・レンヌから加入した若手ストライカーは、これまで21試合に出場して5得点をマークしていたものの、今回フランスU19参加中に内転勤に筋損傷を抱えてしまったという。

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