2023/04/01

「負傷や周囲の雑音への対応」のマウント、ポッター監督は信頼と評価を強調

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 3月の代表戦期間にてイングランド代表からの招集を受けたものの、骨盤の問題から2月末より離脱が続くメイソン・マウントは招集を事態。それでも誌面の見出しを飾ることになったのは、所属するチェルシーとの契約が来シーズンいっぱいまでとなっているためだ。フィテッセやダービー・カウンティへのレンタル移籍を除けば、2006年よりスタンフォード・ブリッジでプレーしてきた24歳は、今季はここまで23試合に出場して3得点2アシストと重様なシーズンを過ごせていないことや、チェルシーの財務状況からクラブ側が求めているとされる8000万ユーロという状況、そしてCL優勝時には決勝弾をお膳立てするなど飛躍をみせるも首脳陣は契約更新を怠り、アスレティック紙によれば今も最安価のサラリーを受け取る1人もままだという。

 このようなジレンマと様々な思惑が交錯する中で、マウントがこれまでのキャリアの全盛期を過ごしたトーマス・トゥヘル監督が就任したばかりの、バイエルン・ミュンヘンが移籍先候補として浮上したが、ただ新指揮官にとっては今は来季にむけたチーム作りよりも重視していかなくてはならない課題があり、今の移籍先の最有力候補はリヴァプールFC。ファンの心情としても複雑なところがあるだろうが、ポッター監督は改めて同選手の現状について「負傷やピッチ外での雑音に対応しなくてはならないということで、彼にとっても難しい状況だろう。しかし彼は素晴らしいプロフェッショナルであり、人間でもある。チームや私に対する接し方も素晴らしいよ」とコメント。信頼と賛辞を強調した。

バリー氏の移籍はタイミングの問題か

 ただ一方でトゥヘル監督はバイエルン就任の際に、「ショルト・レーヴ、アルノ・ミケルス、アンソニー・バリー」という三人のアシスタントの招集を考えていることを明らかにしていたものの、バリー氏は今も引き続きチェルシーにとどまったまま。このことについてポッター監督は「わからないよ」と述べ、「クラブがいま交渉中」でバリー氏は「いまは我々とは一緒にない」こと、またポッター監督自身がこの交渉に「絡んでいない」ことも明らかにしている。36歳のイギリス人コーチは2020年夏のランパード監督就任より在籍。その後継者となったトゥヘル監督とも意気投合しており、さらにポッター監督からも高い評価を受けている。ただ「彼はチェルシーに全てを捧げてくれたが、人にはそれぞれ生活や家族、 目標があるもの。それをリスペクトすることも大切だ」と述べており、いまはむしろどのタイミングで手放すかということになるだろう。仮に両者がCL準々決勝で勝ち進んだ場合には対戦する可能性があるだけに。

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