2023/04/20

ヴォルフスブルク:ファン・デ・フェン売却?それともユーロ視野に残留?

©︎IMAGO/regios24

 今季ここまでマティアス・ギンター(フライブルク)と共に、フル出場を続けているフィールドプレーヤーは、ブンデスリーガにおいてミッキー・ファン・デ・フェーン(ヴォルフスブルク)しかいない。今季大きな飛躍を遂げた21歳のオランダ人ディフェンダーに対しては、すでに多くのトップクラブから関心が寄せられており、当然のことながらニコ・コヴァチ監督にとっても欠かせない存在となっているところ。同監督はキッカーに対して「ハッピーだね。ミッキーは素晴らしい青年であり、いいサッカー選手だ」ただそれを目にすることができるのは、果たしていつまでか?

 それでもシェファー競技部門取締役が落ち着き払っている理由は、2027年まで更新した契約に例外条項が含まれていないため。別の見方をすればそれでも「将来はわからない」とも付け加える理由は、FCフォレンダムから移籍金350万ユーロで加入した同選手もまた、飛躍に伴い高額の移籍金で売却するというクラブのスタンスに則る可能性があるためだ。「左利きでとてもスピードがあり、1秒1秒を大切にプレーする。シーズンを通してミッキーは安定したパフォーマンスを発揮してくれているんだ」

 身長は193cmを誇り、また最高時速35.97キロはブンデスのセンターバックにおいて最速であり、レヴァークーゼン戦ではフリンポンとディアビーによる快速コンビを容易に押さえ込んだ。「彼が今みせているものは卓越したものだよ」とコヴァチ監督は評価。ちなみに参考となる移籍金額としてはチェルシーがフォファナ獲得でレスターに支払った金額は8000万ユーロ、ミューカッスルがスフェン・ボットマン獲得でリーズに支払ったのは3700万ユーロであり、キッカーの情報によるとヴォルフスブルクはファン・デ・フェーンの売却で4000万ユーロを下回ることは考えにない模様。

 ただそもそもヴォルフスブルクではもう1年ファン・デ・フェーンを引き止めたいと考えており、「オランダ代表が1つのテーマになると思う。来年は大きな大会が控えており、そのためには常に自分がレギュラーとしてプレーできることが大切になってくるのではないか。その点では我々は提供できる立場にあると思う」とシェファー氏。またコヴァチ監督「ミッキーがケガなく健康さを保てば、このまま素晴らしいキャリアを歩んでくことだろう」と述べ、「後数年ここにいて、そしていつか飛び立つ日がくるだろう」と語った。

オタビオが負傷離脱、このまま退団も?

 レヴァークーゼン戦にて後半57分に負傷交代していたパウロ・オタビオが、月曜日の検査結果で「左足首に重傷をおったために離脱することになりました」とクラブ側より赤さえており、さらにそのオタビオと交代で投入されたケヴィン・パレデスも大腿を負傷。ただこちらは過度伸展で済んだようだ。そのため土曜日のボーフム戦は両選手ともに欠場、後者はその後の復帰が見込まれているが前者の復帰時期は未定となっている。特にオタビオとの契約は今季までとなっており、延長に応じる姿勢を今はみせていないことからも最後の勇姿となった可能性があるだろう。

 2020年と2021年に足首に重傷を負い、2021年には十字靭帯断裂を負っていたオタビオは、そのたびに見事な復活を遂げており、今季は5得点をマーク。「最後の一歩をどこに踏み出すのか。28歳はサッカー適齢期だし、まだ本当の終わりまではまだ時間はある。だから家族と一緒にかなり考えているんだ」とコメント。リンツ、インゴルシュタット、ヴォルフスブルクを渡り歩いてきた左SBは、金銭面で特に折り合いがついていないとみられヴォルフスブルクが希望に合わせる用意があるかがポイントとなる。

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