2023/04/25
バイエルンが3日間の休養、最下位ヘルタ戦から効果は見られるか

©︎IMAGO/Ulrich Wagner
決してこれは前節での試合結果を受けての、”ご褒美”などではない。土曜日に行われた1.FSVマインツ05戦で逆転負けを喫したバイエルンは、リーグ戦残り5試合で10連覇を狙うブンデスリーガの首位から陥落してしまったのだ。それでも敢えてこの3日間を休養に充てた理由について、トゥヘル監督は「疲労困憊している印象を受けている。ここで少し距離を置くことは、我々全員にとって重要な意味を持つことだろう。このことが集中力や抵抗力の不足となり、ミスを避けられない原因になっていると思う」と、試合後にチームに対する懸念を示していたのである。
特に今週はトゥヘル監督にとっては就任以来初めて、週の中日に試合のない1週間が控えており、懲罰的なトレーニングを課すのではなく、選手たちには「充電」(トーマス・ミュラー)という刺激を与えることで、シーズンのラストスパートに備えるための警鐘を鳴らすことにしたのだ。あとはそこで選手たちはどのようにこの休暇を過ごすのか。頭の中を整理し、感覚を研ぎ澄ませ、再び戦うための準備ができたのか。それは週末の最下位ヘルタ・ベルリン戦に向けた水曜の練習再開でみてみることになる。
中盤と守備陣に不安を抱えるヘルタ
一方のヘルタでは今週末のバイエルン戦に向けて、CBマーク=オリヴァー・ケンプが累積警告のために欠場。さらに、相方のマルトン・ダルダイは内転筋と腰の問題で離脱中であるため、ダルダイ監督は昨夏加入のアグスティン・ロヘルとフィリプ・ウレモヴィッチによるCBコンビで戦うことになるだろう。なお火曜日の練習では、若手DFが多用されており、特にパスカル・クレメンス(18)に関しては、冬季合宿や後半戦の試合でもトップチームのメンバーに入るなど、この2人に割って入る可能性はあるだろう。
また中盤でも、スアト・セルダーが出場停止、トルガ・シゲルチは胃腸炎、マルコ・リヒターは筋肉系の問題で週明けの練習を見合わせているところであり、さらに、昨夏よりバーミンガムからレンタル移籍で加入したイヴァン・スニイッチも、日曜日の練習中にダルダイ監督に暴言を吐いたことから、規律面の問題を考慮して出場停止となった。ただそもそもクロアチア人MFに関しては、200万ユーロでの買い取りオプション行使が現実的ではないことは以前より知られており、おそらくこのまま今季終了までプレーすることはないだろう。