2023/08/02
バイエルンの若武者クレッツィヒがロスタイム弾、リヴァプールとの撃ち合い制す

©︎Getty Images
バイエルン・ミュンヘンは今回のアジアツアーにてマンチェスター・シティ、川崎フロンターレに続く3試合目のテストマッチ、リヴァプールとの対戦で遠征を締めくくり、熱帯の気温の中で息つく暇もない激しい撃ち合いを制してドイツへの帰途に就くこととなった。まず先制したのはリヴァプールで、開始からわずか108秒にキム、そしてウパメカノが不用意に動き出したところ、ガクポがジョタとの見事なワンツーから抜け出し、ゾマーと1vs1へ。そこで正確に蹴り込みゴールを決めると、さらに4分には4バックの距離が開きすぎたバイエルンの隙を突いて、サラーが絶好期を迎えるもここはキムがかろうじてクリア。
ただ11分にパヴァールがポストに嫌われたあたりから徐々に攻撃面ではバイエルンは流れを掴み、17分にはニャブリとデイヴィースが連携をみせたものの、守備面は変わらず不安定さは変わらず。前半28分にはダブルボランチでこの日も先発したライマーが、CKの場面でファン・ダイクをフリーにさせてしまい、頭で追加点を押し込まれてしまう。それでも立ち上がりでつまづいたバイエルンは、キムが絶妙なパスをニャブリに供給し、マティプの裏を巧みに突いて反撃の狼煙。さらにその9分後にはニャブリが逆にサネにお膳立てをして前半のうちに同点としてみせる。
ただ後半は立ち上がりから一転して静かな展開が続くのだが、66分にドリブルで内側に切れ込んでいったサラーから、パスを受けたルイス・ディアスが後半より出場したスウェン・ウルライヒに為す術も与えない技ありのゴールで追加点。再びリードを奪い、その後は互いにチャンスを逸する展開の中で迎えた後半80分、デ・リフトが放ったヘディングシュートをGKアリソンがはじき出したところに、こぼれ球に詰めたスタニシッチが川崎フロンターレ戦と同様に冷静に蹴り込んで同点。さらにロスタイム1分では再びデ・リフトから、今度は若手クレッツィヒに絶妙なフィード。これを左足でボレーシュート放ち、これが決勝点となってバイエルンが4−3で勝利を収めた。
クレツィヒ「クロップ監督も驚いたんだろう(笑」
「枠外にいってしまうか、うまくゴール隅に突き刺せるか。今回は幸運にもうまく決まってくれたね」と振り返った若武者は、「あの時はあまり何も考えずに、感覚的にプレーした」と回顧。試合後はトゥヘル監督のみならず、相手指揮官クロップ監督からも声をかけられたそうで、「あんなシュートを僕が打てたことに驚いたんだろうね」と笑顔を見せて見せていた。この日はウィングで起用されたクレツィヒだが、本職は左SBでバイエルンのセカンドチームを主戦場とする選手。「今回はアピールできてよかったよ」と振り返ったが、「セカンドチームのことに集中している。何かが起こる時は何かが起こる物だし、僕の主な仕事がセカンドチームであることに変わりはないんだ」と言葉を続けた。
【試合結果:リヴァプール3−4(2−2)バイエルン】得点:ガクポ(2分、左足、ジョタ)、ファン・ダイク(28分、ヘディング、ロバートソン)、ニャブリ(33分、右足、キム)、サネ(42分、左足、ニャブリ)、ルイス・ディアス(66分、右足、サラー)、スタニシッチ(80分、右足、デ・リフト)、クレツィヒ(90+1、左足、デ・リフト)
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— FC Bayern München (@FCBayern) August 2, 2023