2023/08/09

バイエルンの夏季準備期間終了、仕上げのモナコ戦で見せた現状分析

©︎IMAGO/Ulrich Wagner

 バイエルン・ミュンヘンは月曜日に行われたASモナコとの前哨戦を4−2で制し、日本へのアジアツアーを含むこの夏の準備期間を無事終えることができた。特に今回の最後のテストマッチでは、新シーズンにむけていくつか興味深い情報も見て取れており、逆にいえばまだ開かれている移籍市場における活動次第という部分も垣間見せている。

 攻撃面でみればゴールネットを4度揺らしたのみならず、3度はバーに阻まれるなど、バイエルンはこの試合で数多くの得点チャンスを作りだすことには成功した。だが別の見方をするならばそれだけ、決定機を決められなかったということでもあり、決定力の改善はやはりどうしても最優先課題の1つとして挙げることができるだろう。ハリー・ケイン獲得を粘り強く続けるほかない理由はそこにある。

 また守備面でみれば堅固さは明らかに不十分だ。マンチェスター・シティ戦では2失点、リヴァプール戦では3失点、そしてモナコ戦でも2失点を喫しており、この試合の最初の失点の場面では新戦力のキムがビルドアップでミスし、さらにデ・リフトのミスも相まって許してしまったもの。2失点目は右サイドバックのマズラウイの不用意なファウルによって与えたPKによるものだった。

 ゴールキーパーに関していえば、ゾマーのインテル移籍が発表されたこともあり、長年頼れるバックアップとして役割を果たしてきたスウェン・ウルライヒが、少なくとも週末のDFBスーパーカップでは先発することになるだろう。その後についてはマヌエル・ノイアーの復帰時期も、そして新たなゴールキーパー獲得の目処についても未定であり、それまではウルライヒがバイエルンのゴールを守り続けることになる。

 トゥヘル監督がボランチ希望を明言する中盤では、この試合でコンラッド・ライマーが素晴らしいゴールを決めてみせた。少なくともしばらくはキミヒとともに、ダブルボランチを形成していくことになるだろう。確かにこの試合ではゴレツカが主将で先発していたとはいえ、この夏のテストマッチでの先発起用はこれが初のことであり、シーズンの幕開けをベンチで迎える可能性は十分にある。

 またベンチで迎える可能性がある他の選手としては、いまやセンターバックの序列では4番手にまで降格してしまった、ダヨ・ウパメカノをあげる事ができるだろう。また中盤に関してもライアン・グラフェンベルフが同じく4番手に甘んじており、一方でリロイ・サネについてはトーマス・ミュラーの負傷離脱もあって先発出場が見込まれるところ。またトップの位置ではミュラーに加え、シュポ=モティングも離脱中ということから、若手マティス・テルがひとまず先発起用ということになるかもしれない。

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