2023/08/11

トゥヘル監督、ハリー・ケインについて「現時点ではまだ何も決定も、合意もない」と強調

©︎IMAGO/Ulmer/Teamfoto

 バイエルン・ミュンヘンのトーマス・トゥヘル監督は、翌日に控えた今季最初の公式戦にしてタイトルマッチ、DFBスーパーカップを前に行われたプレスカンファレンスの席にて、この夏は長期にわたり獲得を目指してきたハリー・ケインについて、まだ最終的な合意には至っていないことを強調した。「現時点ではまだ何も決定も、合意もないし、彼は我々の選手ではない」

 ただそれでもケインの移籍が間近に迫っていることは、おそらく確かなことだ。イギリスのスカイが報じた情報によれば、プレミアリーグ3度得点王にも輝いた30歳のイングランド代表FWは、本日中にもドイツのミュンヘンへと向かうとのこと。そこではメディカルチェック、そして4・5年と言われる新天地との契約書にサインすることになる。

 実際にバイエルンの指揮官も獲得自体を否定したわけではない。ただ「全速力で取り組んでいることは間違いないが、しかし今のところ合意はしていないということ。そしてもし合意がないのなら、監督はそれについてコメントしないということだ」と説明。それでも合意の可能性は非常に高いはずだ。

ケインは、ブンデスリーガとFCバイエルンの歴史上最も高額な新戦力となり、総額は1億ユーロを超える。これまでの記録保持者は2019年に8000万ユーロでアトレティコ・マドリーからミュンヘンに移籍し、今夏4500万ユーロでパリに移籍したルーカス・エルナンデス。

 それでは全てうまくことが運べばさっそく、今回のライプツィヒ戦からメンバー入りも?「そこにはかなりの”タラレバ”をつけたさなくてはならないよ」とトゥヘル監督。「どんな可能性も否定しないが、ただそれはあくまでウチの選手に関してのこと。彼はまだそうではないし、我々としてはあくまで既存の選手を立てる」

いずれにせよ30歳のアタッカーは先日、スパーズのシャツを着ておそらく最後に出場した試合になったであろう、シャフタール・ドネツクとの5-1の勝利では、4ゴールを決めスタンディングオベーションで退場するなど、コンディション面は十分なものがあるだろう。あとはその勇姿をできるだけ長くバイエルンでみせてもらいたい。

ポステコグルー監督「最初から移籍を決断しているようだった」

 同じくこの日に会見に臨んだトッテナムのポステコグルー監督についても、トゥヘル監督と同様に移籍に関して詳しく情報を明かすことはできなかったのだが、ただこれまでの経緯については「ケインとの最初の会話から非常にオープンで、すでに退団を決意している感じだったよ。私が引き留めを行なっても無理だろうなというような」と明かし、むしろ今回の移籍で慌ててミーティングを行う必要はなく、むしろより瞭さをもってブレントフォード戦への準備を行えると強調。そして改めてケインに対して、「このクラブにおける偉大な選手の1人であり、彼の功績は自ずと照明されるもの」と惜しみない賛辞を送った。

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