2023/08/21

バイエルン:ACミランから関心も動けないパヴァール。ペレツ獲得はまだ移籍金で合意できず

 これまでにもたびたびベンジャマン・パヴァールは、契約最終年度を前にバイエルン・ミュンヘンからの退団希望を繰り返し強調しており、その移籍先としてACミランが指摘され週末のブンデス開幕戦でも出場を見合わせていたものの、どうやらバイエルン側はパヴァールを保持することになりそうだ。仮にパヴァール移籍となればウォーカー獲得失敗と、スタニシッチがレヴァークーゼンに移籍することが相まって、ヌゼア・マズラウイただ一人ということに。確かにキミヒやライマーもオプションではあるが、そのためにはトゥヘル監督が希望するボランチを確保したいものの進展はなし。長い目でみればこの布陣でシーズンに臨むには不安は拭えないといったところだろう。逆にCBとしての起用を希望するパヴァールとしては、現在キム、デ・リフト、ウパメカノと3人のみという布陣ではそのチャンスもあるかもしれない。またGK獲得についても状況は二転三転しており、結局ノイアーが順調な回復をみせていることで、それまではウルライヒを軸にそのバックアップの獲得を模索。そこでイスラエル代表ダニエル・ペレツと4年契約で合意に達したが、ただ移籍金額でマカビ・テル・アビブ側はバイエルンが現実的とは思えないものを要求、いまだ合意に至っていない。

毎年恒例バイエルンとサポーターとの親善試合に、ケインも感激

 その一方でブレーメンとのブンデス開幕戦で快勝をおさめたその翌日、バイエルン・ミュンヘンは南チロル地方のカルターンにてファンクラブとテストマッチを実施。6400人のサポーターたちの前には、先日に獲得し開幕戦から大活躍をみせたハリー・ケインも姿を見せ、この日はベンチスタートとなり得点にこそ絡めなかったが、チームは6−1と大勝するなかで新天地の同僚らとサッカーを楽しむ様子を見せており、終了間際にはクロスバー直撃を放ったイングランド代表主将は「バイエルンの一員となれて感激しているよ。ファンとのこの距離間の近さは本当に素晴らしいと思うね」と、2007年から年に1度応募資格を得たファン選抜と対戦する、いわゆる”ドリームマッチ”について振り返った。なおこの日は主将としてプレーしたミュラーが2得点、ブンデス開幕戦でケインらとともに得点したテル、そして前述のパヴァールや若手のリッチュらが加点。 今回の収益金は全て寄付される。

バイエルン、サリハミジッチ氏との契約を解消

 またバイエルンはその翌日に、ハサン・サリハミジッチ競技部門取締役との契約解消を発表した。昨季最終節後にオリヴァー・カーン代表とともに、電撃的に解任が発表されていた同氏について、ハイナー会長は「ハサンはバイエルンに大いに貢献してくれ、またSDや取締役としてタイトルも手にしてきた。これからもバイエルンの一員であり続ける」とコメント。あくまで今回の和解交渉は「調和的に」行われたことを強調している。現役時代では1998年から2007年まで在籍し、CLや6度のリーグ優勝などを達成してきた元ボスニア・ヘルツェゴビナ代表は、2017年にSDに就任して2020年に退任することになるルメニゲ代表の穴埋めをオリヴァー・カーン氏と共に担うことになったのだが、ただ特に昨季の不十分な補強や成績不振の責任を問われる形で解任。この夏はルメニゲ氏が現場に復帰し移籍活動などのサポート業務を行なっている。

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