2023/08/30

バイエルンがフロイント新SD就任会見。若手育成への尽力も宣言

©︎IMAGO/Sven Simon

 就任予定日の2日前となった8月29日に、クリストフ・フロイント氏はバイエルン・ミュンヘンの次期スポーツディレクター就任会見の場へと臨んだ。レッドブル・ザルツブルクでの17年間(うち8年はSD)を経て、本拠地アリアンツ・アレナのプレスカンファレンスルームに臨んだ同氏は、「この非常に特別なクラブ」において「このような方向性でビッグクラブの一員として仕事ができるというのは間違いなく夢の1つだ」とコメント。自身の役目としては「すべての人たちの連絡窓口」と表現しており、「選手、コーチやスタッフ、クラブ内やキャンパスとの協力も含めた範囲に及ぶものであり、多くの糸を紡いでいきたい。私にとってはクラブ内のコミュニケーションは非常に重要なものなのだ」と述べている。

 その一方でバイルンでは近年、かつてのトーマス・ミュラーのような形で独自のユースからトップチームの主力をなかなか輩出することができておらず、その長年の悩みの解決に向けても「全員がともに良い戦略をたて、そしてバランスをとっていく方法をどのように開発していけるかだと思う。それができれば自分たちがもつこの才能たちを可能な限りトップチームに送り込むことができる」と強調。「単に高額を投じてスター選手と購入するのではなく、有望な才能を育成し続けていくことも非常に重要なことであり、無論これからもトップスターを獲得していくことにはなるだろうが、そこに何人かの自軍からの選手を送り込めれば尚更にいいことだろう」と言葉を続けた。

 そのサポート役としてリチャード・キッツビヒラー氏も共に来月からバイエルンでの職務に就く。2009年から8年に渡りザルツブルクでACを務め、2017年に北京でロジャー・シュミット監督を、2019年にはサウサンプトンでハーゼンヒュットル監督をサポートした経験をもつ49歳には、これからトップチームとキャンパスとの間で若手育成とレンタル選手のケアに従事。「我々はできる限りのサポートをしていきたいと思っているし、そこでリチャードには仕事は山積みだと思うよ」とフロイント氏は予想。またドレーセンCEOも今回のフロイントSDの就任にはユース育成も期待しており、「優れた専門ん知識とチーム計画における集中的なスカウティング作業など、我々は彼のもつ人材育成と発掘の観点からもその彼の持つ視点がここバイエルンでも発揮されることを願っている」と語っている。

若手2選手を武者修行へ

 既報通りFCバイエルン・ミュンヘンは今シーズンも引き続き、ガブリエル・ヴィドヴィッチをレンタル移籍することを発表した。19歳の若きアタッカーは2024年6月までディナモ・ザグレブでプレー。クロアチア歴代最多優勝を誇るクラブで実践経験の場を得ることが期待されているところ。クロアチアU-21代表6試合に出場しているヴィドヴィッチは、昨季はオランダ1部のヴィテッセ・アルネムにレンタルしていた。そしてさらにバイエルンはベンヤミン・ディブラニとの契約をまず2025年まで延長し、それから同じく今シーズン終了までオーストリア2部シュヴァルツ・ヴァイス・ブレゲンツにレンタルすることを発表。レーゲンスブルク出身の若手ストライカーもまた新天地で実践経験を積むことが期待されているところだ。

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