2023/09/08
バイエルン移籍間近だった、ケパ「ミュンヘンに飛ぶところだった」

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例年ケパは定期的にレアル・マドリードと対戦するなかで、敵地ベルナベウでたびたび迷子になっていたという。「到着するたびに、アウェイチーム用の左の方のロッカールームにいかないといけないのに、右の方のホーム用に向かっていたんだよ」とインタビューの中で明かした同選手だが、いまは迷うことなくホーム用のロッカールームに向かっていることだろう。かつてアスレティック・ビルバオからGK史上歴代最高額となる8000万ユーロで移籍した28歳は、この夏にチェルシーから期限付きにて加入することになったのだ。
ただマルカとのインタビューの中ではむしろ、バイエルン移籍に相当に近づいていたことを明かしており、「ミュンヘンに向かうところだったんだ」と説明。バイエルンで指揮をとるトゥヘル監督の下、チェルシー時代ではあまり出場機会を与えられていなかったが、それは大して気にはならなかったようでむしろ敢えて獲得の姿勢をみせたことは「励みになった」とのこと。「良い感覚を覚えた」ものの、それでもレアル・マドリードへの翻意は決して難しい決断でもなかった。
「本当に全てがあっという間で。でもあのレアルに声をかけてもらったら迷うことはないさ。スペインでの適応はずっと楽なことだろうしね」とケパ。十字靭帯を断裂したティボー・クルトワの穴埋め役として(ケパ「彼とは毎日話をしているよ」)、これから数ヶ月にわたりレアルの先発GKを務めることになる。「エキサイティングな挑戦だ」と目を輝かせたケパは、チェルシーでの不遇の時代にピリオドを打ちこれから、母国スペインでかつての輝きを取り戻していきたいと考えている。
レアル、クラブ史上初めて「背番号9」不在
またレアル・マドリードではこの夏、昨年バロンドールを受賞したカリム・ベンゼマがサウジ移籍。代わりにバックアッパーのホセル。そしてジョアン・フェリックスなどの獲得により穴埋めを行なったが、先発メンバーにセンターフォワード不在というのはかなり異例の事態だ。加えて背番号9がいないということは、実はクラブ史上初となる珍事であり、奇遇にもバルセロナでもまたメッシらが着用してきた背番号10が、アンス・ファティの移籍によってなしという(1994/95シーズンのロマーリオ退団以来)、これまでクラシコを彩ってきた輝かしい2つの背番号が少なくとも前半戦での戦いではみられることはない。