2023/09/12

バイエルン新体制の最後の一手?ヴィヴェルTD招集、そしてネッペ氏退団か

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 いまやマルコ・ネッペTDは、ミヒャエル・レヒナーGKコーチとともに、前体制の最後の生き残りだ。ただ後者はこの冬から就任したばかりではあるものの、ここまで音沙汰のないネッペ氏がいったい何故ここまで残留していたのか。その理由はハサン・サリハミジッチ元競技部門取締役と密かに契約を更新し、その立場の割には高額なサラリーを手にしていたネッペTDが、年明けの後半戦よりいったいどのようなことに着手し、そしてどの選手とのコンタクトをとっていたのか。それを知る必要があったためである。

 もともとスタウト担当でサリハミジッチ氏によって昇格していたネッペ氏は、ここ2・3年の移籍に関する決断のサポート、さらに責任者の1人にもなっており、部分的に移籍を主導しつつ、同時にアカデミーにおける選手育成を疎かにしてしまったとの批判もあがっているところ。クラブ側は「問題を未解決のまま放っておいた」とみているようで、さらに機密事項をあまり内密に扱っていなかった模様。特定の選手との親密さもあって客観性にも欠け、この夏の移籍期間では完全に蚊帳の外に置かれたと言われている。

 実は昨シーズンの終盤戦からネッペ氏がベンチに座ることにクラブ側は難色を示しており、ただ別の火種を生み出さないようにするために敢えて放置されていたが、今季の最初の公式戦であるDFBスーパーカップからは、ネッペ氏の姿はもうベンチにはない。そしてサリハミジッチ氏の後任となるフロイント氏は、自身の腹心であるキッツビヒラー氏と共に移籍、そしてアカデミーにも携わる予定で、第一印象は上々だったようだ。これでネッペ氏の立場はさらに危ういものとなることから、もはやバイエルンにおける将来性は不透明なままとなっている。

 というのもフロイント氏はかつてザルツブルクで共に仕事をした、チェルシーのクリストファー・ヴィヴェルTDの招聘を模索しているようで、まだ具体的な話はなにもでてはいないものの、互いに高く評価しあう2人であるだけに十分に想像できる体制だ。そしてカーン代表の代わりに長年CFOを務めていたドレーセン氏が就任。そして前体制のルメニゲ氏とヘーネス名誉会長が顧問として大きな存在感を示す中で、サリハミジッチ氏に代わりフロイント氏、そしてもしかするとネッペ氏に代わりヴィヴェル氏という、新たな布陣がこれから歩みを始めていく。

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