2023/10/01
バイエルン、ジェローム・ボアテングの復帰を検討。すでに「練習参加中」

©︎IMAGO/Lackovic
この夏の移籍市場終了後からトーマス・トゥヘル監督が危惧していた通り、さっそくドイツ杯初戦からバイエルン・ミュンヘンは、センターバックの不足を露呈してレオン・ゴレツカ、ヌゼア・マズラウイによる急増コンビで対応する事態に発展。そしてキッカーが得た情報によるとそこでバイエルンはフリーとなっている選手に目を向け、かつて主力として活躍し2014年ワールドカップ優勝を果たした元ドイツ代表、ジェローム・ボアテングの獲得を検討しているようだ。
バイエルン在籍時には二度に渡る三冠を達成(2013年と2020年)した35歳のセンターバックは、ブンデス通算229試合(優勝9回)、CL通算85試合(優勝2回)、さらにドイツ杯優勝5回という成績を残し、2021年に別れを告げてフランスのオリンピック・リヨンへと加入。しかしそこではあまりうまく事が運ばず、ペーター・ボシュ監督とのいさかいや出場停止処分、また自身のパフォーマンスも不安定だったこともあり、公式戦はわずか8試合のみに留まりこの夏に契約満了で退団していた。
レアルとの接触は否定、すでにミュンヘンで練習参加
最近ではドイツの大衆紙ビルトがレアル・マドリードとの繋がりを指摘していたものの、代理人を務めるディリカン氏はSNSを通じて「ジェロームはこれまでのキャリアの中で、いかなるクラブにも個人的にオファーした事はなく、会長に電話したことさえない。だから代理人がいるのです」と投稿。「エル・ナシオナル」では「まったく何もなかった」と報じており、ただ今回に関しては日曜日にバイエルン・ミュンヘンでトレーニングを行っていることからも現実味を帯びているところ。クラブ側は「数日間、ここで練習を行う予定です」とだけ伝えている。
またボアテングは最近では別のことでも話題となっており、2022年11月にカリブ海で休暇中、元恋人に暴行を与えたとして受けた判決を、バイエルン州最高裁判所からから差し戻されたばかり。そんな中で退団の際に語っていた「居心地よく過ごさせてもらったし、自分の限界まで感じながら成長し続けることができた、バイエルンという素晴らしいクラブ」に、再び身を寄せることになるかもしれない。特に現時点でバイエルンではキム・ミンジェ、ダヨ・ウパメカノ、マタイス・デ・リフトとクオリティのある選手は揃っているものの、ただ1ポジション2人という見方ではあと1枚に欠けている。
失点の場面を悔やむトゥヘル監督とキミヒ
一方でバイエルンでは最終的に痛み分けに終わった昨日のRBライプツィヒ戦、先制点を許した場面について「ミンジェがデュエルから離れる理由などないし、ウパは相手選手を掴みにいくのではなく外にでてスペースを譲ってしまった」と先発した両CBを批判。「まさにやるべきことの真逆の行動だ」と展開しており、ゲームプランについて問われると「ライプツィヒの4枚のオフェンスに3−2で対応するはずだった。試合をコントロールして、相手陣内に侵入したかったのだが、それがうまく実践できなかった。プランの問題?そうかもしれない。私の責任だ。
ジョシュア・キミヒは「実際、前半はそんなに悪かったわけじゃない。すぐにビッグチャンスも合ったわけだし。でもどういうわけか失点を重ねた。1つはスローイングから、1つはコーナーキックから。本当にただただ腹立たしい」と苛立ちを募らせながら、「自分たちがあまりにもだらしなく、そして流れを引き寄せられなかったこと」を挙げつつ、結局は2−2としたことで「ライプツィヒを支配できることは示している。だからこそああいう失点は本当になさけない」と総括した。「僕たちは強豪との対決で問題を抱えている。レヴァークーゼンセンも今回もうまくいかなかった。先日のマンチェスターU戦でも不安定だったし、90分間に渡って一貫性を保てていない。ただ今回は反撃を見せられたことは大きいとは思うけど」
トゥヘル監督「むしろ逆転勝利に値していた」
それはトゥヘル監督も同様の見解で「必要なものだったと思うよ」と強調。二点差で折り返したハーフタイムでは「思わず感情的になった。それはプライドの問題でも合ったが」と振り返った指揮官だが、最終的にそこから勝ち点1確保について、「戦術的にかなりシンプルにしていった」ことや、「メンタリティ、スピリット、スピード、リスキーさ、個人プレー、忍耐、エネルギー」などが、「明らかに後半の方がよかったよね」と評価。これで繋げ上位争いで踏ん張ったことになるが、「ただむしろ逆転勝利に値していたと思う」とも言葉を続けている。