2021/09/09

3つの役割で好結果を残した、代表復帰のケーラー「特に難しいことではない」


 アイスランド代表とのアウェイ戦にて快勝を収めた後、ハンジ・フリック監督はとりわけ、守備を支えた「リュディガー、ズーレ」らと共に、「ここでぜひ挙げたいのが、ティロ・ケーラーだ」と、明確にその称賛の言葉を贈った。「彼はポリバレントにプレー可能で、状態も非常によく、自信に満ちた素晴らしいプレーができているよ」
 だがこの夏に開催されたユーロ2020では、ドイツ代表のメンバー入りを果たせていなかった同選手が、今回の代表戦期間中に行われた3試合すべてに出場することになるとは、おそらく誰も予想し得なかったことだろう。加えてその起用されたポジションは左右のサイドバック、そしてセンターバックと3つの異なるポジションでもあったのだ。
 そんな状況下において、好パフォーマンスで応えられた要因について、ケーラー自身は「体調面も良いし、良い感覚を覚えられているからね」とコメント。そして「いろんなポジションでのプレーは、以前からそうだったし、特に難しいことではないよ」と言葉を続けている。今回のアイスランド戦では、先発した左サイドから、試合途中にセンターバックへと難なく切り替えていた。
 ただケーラー本人はあまり自身のことについて多くを語ろうとはせず、チームのパフォーマンスへと焦点をあてて「この3試合では良い進展をみせられたように思うよ」と強調。「僕たちは自分たちを徐々に見出せるようになってきているし、うまく呼吸を合わせられるようになってきている」と述べ、その要因として「フリック監督は非常にコミュニケーション能力が高く、全員を引っ張っていってくれる。選手のみならずチームを取り巻くみんなを。それは特別なことであり、彼の特徴だと思うよ」と賛辞を贈っている。
 いずれにしてもフリック新体制の下、ケーラー自身が上々のスタートを切ることに成功したことに変わりはない。そしてこの状況をぜひ、このまま維持していきたいとも願っているところ。「代表に戻って来れてよかった」と、インタビューの最後に吐露したケーラーは、「もちろん、僕のこれからの目標は、このことを維持していくことにあるよ」と宣言。きっと今回の代表戦期間でみせたパフォーマンスがあれば、そのチャンスは十分にあるはずだ。
  

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