2023/07/31
イングランドサッカーが今季から処分をより厳格に「容認できない行動の増加に歯止めを」

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ピッチ上でちょっかいを出したり、暴言を吐いたりする選手たちの姿が、プロサッカーの試合映像のほとんどで目にすることができる。だがイングランドでは間も無く、そのことに終止符が打たれるかもしれない。これはFA、プレミアリーグ、イングリッシュ・フットボールリーグ、女子スーパーリーグ関連の主要組織と審判協会PGMOLが採択した対策の一環であり、選手やコーチ、ファンによる不正行為へ効果的に対処していくことが目的だという。
まず選手は審判員に対してちょっかいを出すなど、パーソナルスペースを侵害したり身体への接触を禁じられており、2人以上の選手が審判員の妨害を行った場合には、審判員は1枚の警告の提示と、FAに報告することが可能。全てのクラブのキャプテンは「チームメイトへの責任をもち、フェアプレーを促し、審判員とその判定にリスペクト示す」ことが求められることに。監督も試合前の審判員からの説明を受ける義務があり、試合中にはコーチングエリアに立てる唯一の人物となる。アシスタントなどは交代要員のベンチ付近に限り立つことが許され、話し合いはその場で行うことが可能。それ以外の者は試合中は着席していなくてならない。
ファンに対しては例えば、過去の悲劇的な出来事を連想させるようなチャントを行った場合には、スタジアムへの出入り禁止処分や訴追の可能性もあり、過去にも定期的にみられてきたこのような事案の改善に向けて、チャントから引き起こされる被害などを大人、子供を対象に教育プログラムがスタジアム、オンラインで実施されるとのこと。バリンガムFA会長は「サッカーには競技者、観戦者、その全てを1つにし、そして鼓舞させる力をもっているが、時にごく少数の選手、コーチ、ファンによって、それに悪影響が及ぼされることがある。私たちのアプローチはこのような行為に対する反撃であり、それと同時に審判には適切なリスペクトと保護を与えることになる。またスタンドでの決して容認できない行為の増加傾向にも歯止めをかけていきたい」と語った。