2023/10/02
オフサイド誤審認定、審判員に処分も、クロップ監督「それでも結果は変わらない」

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「あんなアンフェアな状況、そして不可思議な判定の中で試合したのは、初めてのことだね」と、リヴァプールFCのユルゲン・クロップ監督は試合後、スカイスポーツとのインタビューの中で漏らした。それはたとえば前半24分にMFカーティス・ジョーンズが、対人戦の際にトッテナムのビッスーマの足首を意図せず強く蹴ってしまった場面であり、当初は主審から警告が出されたもののVARが介入して退場処分へ。「スローで見れば異なるようにみえる、不運なものだった。」とクロップ監督。さらに後半から投入されたディオゴ・ジョッタについても2度の警告で退場となっており、特に「彼の場合は最初の警告は正しくないと思う。それから8人で守るのは難しすぎるよ」と言葉を続けている。
クロップ監督、問題の建設的な議論を要求
しかしそれだけではない。そもそもリヴァプールは前半のうちに、トッテナムから先制ゴールを奪っていたはずだった。しかし誤ったオフサイドの判定は、VARが介入することなくそのままノーゴールの判定へ。試合後の会見では「当初、我々は明らかにオフサイドではないと思ったが、審判団は別の見解だった。おそらくより鮮明に見える材料があるのだろうと思ったが、実際にハーフタイムで確認するとオフサイドではなかったよ」とクロップ監督は振り返っており、審判員協会もこの「重大な人為的ミスがあったこと」を認定。「これは明らかな事実誤認であり、VARの介入によってゴールが与えられるべき判定だった」とし、クロップ監督は「意図的にしたわけではないさ。ただこの問題はきちんと対処しなくてはいけない。感情的なコーチで見出しを飾ることなく」と求めている。
審判協会が誤審認め、処分を発表しても「結果は変わらない」
それではそもそも、今回の「重大な人為的ミス」とは、いったい何だったのだろうか?英国の国営放送BBCが伝えたところでは、VARは主審に「チェック完了」とだけ伝えており、そこでトッテナムの間接フリーキックで再開されようという頃では、もはや修正は時すでに遅しとなっていたようだ。実際この時に解説者のギャラガー氏は「ナンセンス」と批判。確かに審判員協会が認め、誤審に気づきながら伝えなかったクック審判員は月曜の任務から解かれたたとはいえ、今季初黒星で首位浮上を逃したリヴァプールの結果が変わることはない。「マンU戦(ウォルバーハンプトン戦)でも同じようなことがあった。彼らはそれで勝ち点を得たのか?」とクロップ監督。