2023/12/09
2023/10/17
長い駆け引きの末、ラトクリフ卿とマンチェスター・ユナイテッドに進展か

©︎IMAGO/PA Images
土曜夜に控えるシェフィールド・ユナイテッドとの一戦では、開幕からつまづきをみせるマンチェスター・ユナイテッドとしては、ここで再浮上のきっかけをつかみたいところ。ただ実はクラブにとっておそらくそれよりも重要な日はその2日前に控えており、この日に12人のメンバーからなる取締役会の会議によって化学会社イネオスの社長で英国人有数の富裕層の一人であるジム・ラトクリフ卿に、クラブの株式の25パーセントを取得へのゴーサインが出される可能性があるとメディアは報じた。
つまりは一部のファンから嫌悪されている、2005年からクラブのオーナーを務めるグレイザー家が、これで運営権の一部を手放すということに。今回の25%という株の購入が、その将来における買収にむけた一歩であるとの見方も強い。それはグレーザー家が求めているといわれる売却額60億ドルの25%に相当する金額で今回の株を購入している点からもいえるだろう。
ただグレーザー家の完全追放を願っていたサポーターは、カタールのシェイク・ジャシム・ビン・ハマド・アル・サーニ氏率いるコンソーシアムにその夢を託していたものの、長く続いた駆け引きの末に先週に申し入れを撤回。それだけの資金を最終的に用意することはできなかった。だがこれはあくまで一時的な事態の収束にすぎない。ひとまずはラトクリフ卿が今後のどのような発言をしていくのか、非常に興味深いところである。そもそもグレーザー家は12の取締役の椅子のうち半数を占める中、どれほどの発言権をもつことになるのだろうか?