2023/11/07

劇的同点弾のルイス・ディアス「父をすぐに解放して欲しい」

©️IMAGO/Action Plus

 痛み分けに終わったリートン戦にて貴重なゴールをマークした、ルイス・ディアスはその日の夜に自身のインスタグラムを通じて、「サッカー選手としてではなく、マヌエル・ディアスの息子」として、家族を支えてくれた「働き者の一家の大黒柱」である「父の即時解放」を求めた。同氏はコロンビア最大の反政府勢力ELNによって誘拐されており、「国際機関に対し、父の自由のために尽力するように」とも求めている。

 同じく誘拐されたものの間も無く解放されていた母、そして兄弟達とともにルイス・ディアスの中の恐怖、絶望感は「毎秒、毎分」増加していくばかりであり、「僕たちの気持ちを表現できるような言葉は見つからない。この苦しみから解放されるのは唯一、父を家に迎えられたときだけだ」とコメント。そして最後に誘拐犯に「愛と思いやりの名のもとに」語りかけ、「その行動を再考し、私たちが彼を取り戻すことを許可してほしい」と訴えた。

 彼の祖国であるコロンビアでは、「私たちのような家族がたくさんいる」ことを改めて強調しており、すべてのコロンビア人と「国際社会。私たちが経験しているこの困難な瞬間に寄せられた多くの愛情と連帯の表現に対して、私たちが受けた支援に対して」と感謝の意を表すとともに、祖国で人質となっている全ての人たちが無事に戻ってくることも切に願っている。

ルイス・ディアスの心を慮るアリソンとクロップ監督

 特にこの日にディアスが決めたゴールは、終了間際での劇的な同点ゴールであり、アリソンはその精神状況を思うと「いかに彼が内なる強さをもっているか」を感じ取ったといい、「いまの彼の状況は想像もつかないもの。とんでもない事であり、僕たちも彼とその気持ちをわかちあおうとしている今はサッカーが彼を前向きにさせているんだ」とコメント。

 また「いま何より大切なことは彼の父の解放。彼は得点を決めたが今は現地の成り行きを見守るほかない」と語るクロップ監督も「チームにとって非常に重要なゴール」であると共にやはりこの状況を考慮して「気持ち的にぐっとくるものがあった」といい、ただそれ以上にこの件については語ろうとせずに試合について「前半はカウンタープレスが見られず、奪取した印象が余りないというのは良いことではないさ。」と総括した。

ルイス・ディアスの心を慮るアリソンとクロップ監督

 今回のルートン戦の前にライアン・グラフェンベルフは、改めて今夏の移籍の決断が正しかったと母国「Viaplay」に対して語っており、「徐々に成長させようとしていたが、チャンスも掴める。それが僕自身が求めていたことだったんだ。そして実際にそうなっている」とコメント。今期は公式戦11試合に出場して2得点2アシストをマークしている。

 「ブンデスと比べ強度の強いリーグで、オランダとはレベルが違う。世界一のプレミアリーグなんだよ」とグラフェッンベルフ。「僕の調子は良いし、良いスタートを切れ、満足しているよ。」と若きオランダ代表MF。そしてクロップ監督について「選手としてみても1人の人間として見ても、クロップ監督のことは大好きだ。また自信をもたせてくれて嬉しい」と語った。

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