2022/10/19

シャルケ就任時から、前途多難だったフランク・クラマー監督

©️IMAGO/Revierfoto

 先週金曜日に行われたTSGホッフェンハイムでのリーグ戦では、0−3で敗戦を喫したにも関わらず、それでも試合途中からみせた選手たちの奮起を指摘していた、FCシャルケ04のルーヴェン・シュレーダーSD。だがその同じチームを相手に火曜夜ではドイツ杯2回戦にて、今度は1−5と再び敗退を喫することとなり、開幕前は昇格組として「負ける時期」「苦しい時期」を覚悟していた首脳陣も、5連敗を受けそんなことも言ってられない状況に追い込まれたのだ。

 ちなみにFCシャルケ04がブンデスリーガ10試合目で行う解任劇は、前回に2部降格を喫したシーズンのマヌエル・バウム監督、そしてクリスチャン・グロース監督に続く、3回連続での解任劇ということになる。ただクラマー監督の前途が多難であったことは就任時から明らかではあった。当時からファンからは懐疑的な目で見られており、実際にそのプレースタイルはいきあたりばったりで、トップへのロングボールは助けを求める悲痛の叫びのようで、不安定なディフェンスはますます穴の数を増やし続けているようでもあった。

 確かに昨季にシュレーダーSDは財政再建という困難な状況下において、巧みにチームを作り上げて再昇格へと導いた点で評価されている。しかしながらそれでもブンデスリーガで戦っていくためには、明らかに資金不足で対応できるものではなく、とりわけスピード感に欠けるチームだ。これは監督交代どうこうで解決できる問題ではない。残留の可能性を高めていくためには、今冬に大幅なチーム改革が求められることになるだろう。またクラマー監督が典型的なボスタイプではなく、多くの人たちの意見を取り入れるというスタイルも、徐々にチーム内によって問題となっていったようだ。

 ただそもそもシャルケはこの夏、クラマー監督招聘を最優先に置いていたわけではない。ただ様々な条件を満たしていた人物だったということ。つまり昨季の昇格時に機能していたマイク・ビュスケンス氏周辺のスタッフを受け入れ、業界では慣例とされる「自分好みのAC」を引き連れることなく、安価で要求が少なかったことや、シュレーダー氏やビュスケンス氏、アザモア氏らがフュルト時代に知る間柄だったという点もプラスに働いたという背景がある。またそういった中での選手層の薄さから負傷離脱が起こったため、ボランチのクラールを急遽CBで起用したり、モーアを右SBに配置変えするなど苦しい対応も余儀なくされた。

 なかなか火消しでできない中で、それでもクラマー監督は常に凛とした態度で客観的視点を持ち合わせる印象を与え続けていたが、とはいえこれほど多くのハードルを抱えては次の後継者にとっても、ブンデス残留を追い求めることは至難の業といえるだろう。別の見方をするならばこういったミッションにも向き合ったクラマー監督はリスペクトに値するかもしれない。本来はドイツユース代表で指導を行なっていたように基本的には、若手育成や指導に長けた人物であり、おそらくクラマー監督の将来はその分野にあるだろう。

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