2023/05/26

シャルケ2部降格時のインパクト、2年前ほどの混乱はないが・・・

©︎IMAGO/Vitalii Kliuiev

 もしもFCシャルケ04が再びブンデス2部降格を喫することになるならば、そのときは特にチーム編成と財務状況において、大きな影響を与えることになるだろう。ただそれでも2年前の2部降格の時のような完全な混乱は起こらず、むしろ体制を整えて再建に従事することになるはずだ。2020/21シーズンはまさに身の毛がよだつようなシーズンとなった。シャルケは次から次へと悪い意味での記録を更新し続け、クラブ上層部は長期にわたる諍いの末に疲弊しきったプロセスの中で組織再編を行わなくてはならず、もうチームとしても置かれた状況も限界を超えてしまった。

 まさに完全なる転落モードへと突入することになるのだが、しかしながらそこからの奇跡の復活劇はご存じのとおりだ。わずか1年後にはブンデス2部優勝という形で見事返り咲きを果たす事に成功。できることならばこのままブンデスリーガの舞台でクラブ再建を継続していきたいところだが、現状ではブンデス残留は他力本願。そのため史上5度目の降格による頓挫を迎える可能性は十分にある。特に財政面における打撃は深刻で、チームへの予算は4000万ユーロから半額近くまで減少するはず。それでもライセンス取得の問題にまでは発展せず、経営陣も前回とは異なり確固たる布陣が控えているところ。

 あとはスポーツディレクターを加えて、シーズン途中より就任したライス監督もおそらく続投という形で、チームづくりに勤しむことになるが、ただもしも降格となればモリッツ・イェンツ、ゼップ・ファン・デン・ベルフ、アレックス・クラール、トム・クラウス、吉田麻也といった主力選手たちの流出は避けられない。さらにロドリゴ・ザラザルやマリウス・ビュルターらに注目も集まっていることだろう。そして実際にシャルケ側も再建に向けてそれらの資金を必要としている。総括すると前回ほどの混乱はないが弱体化は避けられず、再び1年で返り咲きを果たせるかは疑問符がつくところ。逆にここで残留を果たせれば、シャルケにとって大きなはずみになることもまた事実であり、その勢いに乗れば再び代表的なクラブの一角を占めるような存在へとなるはずだ。

フェアマン先発復帰?

そんなRBライプツィヒ戦に向けて、ライス監督はいまのところGKの起用法について、最終決断を下していないという。チャンピオンズリーグ常連組、さらに前半戦での対決では6失点と完敗を喫したチームが相手である上、「我々がアウェイであまり良い成績をおさめていないこともわかっている」と指揮官。さらに先日のフランクフルト戦ではGKシュヴォロウが失態を演じていることもあり、内転筋の断裂から久々に復調したラルフ・フェアマンの先発復帰の可能性が取り沙汰されているところ。ちなみにキッカーが得た情報によれば仮にフェアマン先発へと踏み切らない限り、フェアマンはメンバーにも入らずバックアップにはミヒャエル・ランガーが入るようだ。

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